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自動車  2003年6月 7日 更新

拡大損害

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Q.

 交通事故を起こしてしまったのですが、被害者が入院中に医療ミスにあい、損害が拡大してしまいました。被害者は医療ミスによる損害まで私に請求してきていますが、私にとってはいわれのない損害です。この場合医療ミスによる損害まで賠償しなければならないのですか?

A.

 あなたと医師に共同不法行為が成立する場合は、医療ミスによる損害も賠償しなければなりません。

 交通事故が起こりこれに医療ミスが重なって、損害が拡大した場合、法律によると加害者と医師の共同不法行為(民法719条)になるというのが一般的な考え方です。

 この場合加害者であるあなたと医者は、両者連帯して損害を賠償しなければなりません。例えば、交通事故で足を怪我し、医師の医療ミスでそれが悪化しその程度が分からない場合加害者は医師と連帯して全損害につき賠償する責任を負います。

 最近では、交通事故と医療過誤が重なった場合に両者は寄与度に応じた限定的な責任しか負わないとする判例も出ていますが、被害者保護の観点から問題があり定着したものとはなっていません。

 従って、生じた全損害についての賠償を覚悟すべきでしょう。

 もっとも、全損害について賠償すれば、医師に寄与度に応じて、求償することはできます。

Q.

 交通事故にあった夫が、事故で右手が思うように動かなくなり、人生がうまくいかなくなったといって自殺しました。事故が無ければ夫は自殺しなかったはずです。加害者に夫の死亡についての損害賠償を請求したいのですができますか?

A.

 あなたの旦那さんのような自殺の場合はできないでしょう。

 自殺による死亡は被害者の行為によるものであり、後遺症により自殺をすることはほとんど考えられないことですから加害者には、死亡による損害賠償責任は原則としてないものと考えられています。

 もっとも、交通事故と自殺の因果関係が直接的である場合には、判例も死亡による損害賠償を認めています。例えば交通事故により頭部に異常が生じ、それにより自殺の意味が理解できない状態になってしまい、何も分からずに自殺したような場合です。

 あなたのケースは、旦那さんの右手が思うように動かなくなって自殺したケースですが、一般的に右手が思うように動かなくなったからといって自殺するものとはいえませんので、旦那さんの死亡による損害を請求することはできないでしょう。

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