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なっとく法律相談  2002年7月 9日 更新

父親の愛人に慰謝料を請求できる?

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Q.

 10年前に父と浮気していた女性は、父の店の従業員です。10年たった今でもまだその時の愛人が店にいることがわかりました。

 今はもう何もないと父は言いますが、私と母には許すことができません。
 いままでの慰謝料を請求できますか? また、店を辞めさせることも出来るでしょうか? ちなみに私と母は取締役で父が代表取締役です。

(30代前半:女性)

A.

 まず、あなたから愛人への慰謝料請求についてですが、最高裁の判例は、愛人がいたとしても、父親は父親としての愛情、教育を注ぐことができるはずであり、愛人の行動と子供の不利益との間に因果関係がないとして、子供から愛人に対する慰謝料請求を否定しています。
 もっとも、愛人が父親と子供の接触を積極的に妨害していたような場合には、慰謝料を請求できる場合もあると思われます。なお、その場合でも、慰謝料請求権の消滅時効は、被害者が損害及び加害者を知ったときから3年とされており(民法724条)、あなたのケースで愛人に慰謝料を請求することは困難であると思われます。

 また、あなたのお母さんから愛人への慰謝料請求についても、不倫相手が妻の権利(婚姻関係の平和)を故意または過失によって侵害したことを理由に請求が可能ですが、あなたから愛人への慰謝料請求の場合と同様、慰謝料請求権の消滅時効が完成していると思われ、請求は困難であると思われます。

 次に、愛人の解雇についてですが、会社の業務執行は取締役会によって決するとされており(商法260条1項)、また、取締役会は過半数をもって議決するとされているため(商法260条の2第1項)、この問題を取締役会の議題に挙げ、決議を行うことで解雇することも可能と思われます。
 ただ、労働者の解雇には法定の手続を踏む必要がありますので、注意が必要です(労働基準法20条)。また、法定の手続を踏んだ場合であっても、客観的に合理的理由のない解雇、および客観的理由はあるが社会通念上相当とはいえない解雇解雇権の濫用として無効となります。

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