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なっとく法律相談  2002年10月29日 更新

父親の借金の連帯保証人になっている場合、相続税はどうなる?

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Q.

 父親が祖父から相続した土地に、マンションを建てています。その時に借りた多額の建設費用を、現在父親が銀行に返済中です。毎月の返済額が大きく大変な負担になってきたため、今回銀行との相談で、返済計画を長期に組み替えることになりました。父親の存命中に返済完了できる可能性が低くなるため、当然長男である私に連帯保証人となるよう、銀行から要求されています(兄弟は他に2人います)。
 もしこのまま私が父親の借金の連帯保証人になった場合、「連帯保証人としての返済責任」が発生した上に、「相続した土地建物に相当する相続税を払う義務」が同時に生まれ、通常のような「借金による相続税の相殺」が受けられないのでしょうか。

(30代前半:男性)

A.

 連帯債務者になることの当否についてはお答えできませんが、法律関係の一般論としてお答えいたします。

 あなたの疑問の中心点は、主債務者の死亡後、連帯保証債務が追及されると、主債務の相続人としての法定相続分を超えて債務を負担することになるが、その場合にその分だけ相続税を圧縮できないかということにあると思われます。
 相続税は、相続人個々の相続分にかかるのではなく、相続を一体としてかかるものですので、相続人が連帯債務者であることは考慮されず、連帯債務を負う分が圧縮されるということはありません。
 主たる債務は、連帯保証人がいたとしても、相続されますので、相続財産中負の財産として計上され、その分相続税算定の基礎が小さくなります。この分の相続税の圧縮はあります。これを相続人全員が連帯して負うことになります。

 主たる債務は、債権者の承諾のない限り、法定相続分にしたがって相続されます。被相続人の配偶者が存命で子が3人の場合、子はそれぞれ1/6ずつ独立に負います。
 連帯保証をも負っている場合には、二重の資格で債務を負うことになります(連帯保証債務以上に債務が大きくなるわけではありませんが)。
 銀行側としては、全員にその配分額にしたがって請求することもでき、また、連帯保証人に請求することもできます。どちらを選ぶかは銀行側の自由です。
 連帯保証人が支払った場合、他の主債務者に求償することになります。

 以上のように、連帯保証人になった場合でも相続税の軽減はなく、連帯保証が顕在化し重い責任を負わされる可能性があり、求償関係も複雑になります。もし、連帯保証人になった場合には、相続段階で正の財産をその分多くもらえるように、遺言をしてもらうか、遺産分割を行なうのが良策であると考えます。

 一番最初に申しましたように、連帯保証人になることの当否についてはお答えできませんが、考慮のファクターの一部ではありますが上記のことをご参考にされ、連帯保証人になるかどうかを慎重にご判断ください。
 なお、マンションの名義、主債務の名義等をご確認ください。名義が異なりますと上記の説明が無意味のものとなります。

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