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なっとく法律相談  2001年3月 5日 更新

借家の建て替えに伴う退去!立退き料は請求できるの?

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Q.

 私の両親が30年程住んでいます借家(長屋)が老朽化したため、大掛かりな建替え工事(マンションになると予想します)を理由に退去の申入れがありました。
 建築後30年以上経ち、老朽化も目立ちますし近隣のマンションとの差も否めません。
 2月20日に申入れがあり、退去期日は6月末日をめどとされています。

 しかし、両親は、この借家にて賃貸人さんの了承の下、自営業(印刷業)を営んでおり、物件捜しも困難が予想されますし、賃借料も現在のところよりもかなりの負担増になると思われます。
 転居先の物件捜し、ならびに転居に伴う費用負担は誠意を尽くすとの説明ですが、この他に立退き料等が請求できるのでしょうか?

(30代後半:男性)

A.

 まず、借家が老朽化したからといって当然に立退請求できるのかが問題です。

 この点、借家からの立退請求をするには、正当事由が必要とされています(旧借家法1条ノ2、借地借家法28条)。
 老朽化した建物を建て替えるために、現在住んでいる借家人に明渡しを求める場合には、その朽廃の程度がひどく、これを放置しておくと危険と認められる場合に、正当事由が認められるのが通常です。
 ただ、正当事由は、家主と借家人との利益を衡量して個別具体的に決せられるものですから、あなたの場合に、正当事由が認められるかは、裁判をしてみないと何ともいえません。

 そして、法律上は、借家人が家主に立退料を請求することができると定めた規定はないため、家主に立退料を請求できるかどうかは、この正当事由との関係で決まってきます。
 すなわち、家主に立退請求を認める必要性が高い場合には、立退き料を支払わなくても正当事由が認められることになり、逆に、家主に立退請求を認める必要性が低い場合には、正当事由を埋め合わせるために、補助的に立退き料が必要となってくるのです。

 したがって、そのあたりを念頭に置いて、家主と交渉されてみてはいかがでしょうか。
 過度の要求さえしなければ、「ある程度の立退料を払って、さっさと明渡してもらうほうがよい」と家主が考えて、立退料を払ってくれる可能性はあるでしょう。

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