トップページ > なっとく法律相談 > どこまでがワイロになる?
なっとく法律相談 2003年6月 3日 更新
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娘が国立大学に通っています。
指導教官に、就職のお世話をしていただきました。私は旅行会社を経営しているため、感謝の意を込めて指導教官に温泉旅行のツアーチケットを差し上げたいと思っております。
国立大学の教官も公務員と考えるならば、ツアーチケットはワイロになってしまうのでしょうか。
(50代:男性)
収賄罪や賄賂罪を規定する刑法において、犯罪の主体または客体となる「公務員」には、国立大学の職員である教官も含まれます。
さて、どのようなものが、ワイロとなってしまうのでしょうか。一般に、ワイロ(法律上は漢字で賄賂)とは、「職務に関する不正な報酬としての利益」と理解されています。
公務員がその職務に関し、特定の人の利益を図ることにより得る報酬は不正なものされ、禁止されるわけです。
そして、禁止される報酬は、「人の需要もしくはその欲望を満たすに足るべき一切の利益」と裁判所はいいます。たとえば、演芸に招待してもワイロになるのです。
ただし、社交的慣習や儀礼の範囲内の利益であれば、許されます。すなわち、その程度であれば、公務員が特定の人の利益を図っていると疑われない、国民から不信感をもたれないというわけです。
どこまでが社交的慣習・儀礼になるかはケースバイケースで難しい判断を要するところです。公務員の地位、贈る時期、額の多少などが影響します。額の低い、お中元・お歳暮や手土産、餞別程度は許されると理解されています。
贈り物を贈ったことで、教官はあなたの娘さんに特に便宜を図ったのではないか、と客観的に疑われそうな場合は控えたほうがよいでしょう。ツアーチケットは、数万円はするものでしょうから、社交的慣習・儀礼の範囲を超え、ワイロになる可能性が高いと思われます。
ワイロにならない贈り物でも、誤解を招く可能性があるため、公務員によっては受け取りを辞退されるかもしれませんのでご注意を。
集計期間: 2008年8月31日-9月6日