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なっとく法律相談  2003年6月23日 更新

テナントビルの新管理会社が一方的に契約内容の変更を通告してきたが…

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Q.

 テナントビルに入居して6年になります。先月より管理会社がかわりました。以前は賃料を月末までに管理会社の口座に振り込めばよかったのですが、今後は毎月27日に自動口座振替(手数料は入居者負担)によって引き落とされることになりました。
 さらに、賃料を納めなかったテナントがいるから、今後引き落としがされなかったテナントは「契約違反」として、1万円を管理会社に支払わなければならないこととする、という通達がありました。入居時の契約書には違約金については何も記されていませんし、また新管理会社と新たに契約書を交わしたわけでもありません。
 こんな要求は正当ですか?

(30代:女性)

A.

 賃貸借契約が結ばれると、賃貸人には目的物を使用収益させる義務(民法第601条)が生じ、賃貸人には賃料支払い義務(同条)などが生じます。一般的には、管理会社はそれら賃貸人の権利・義務を業務として代行しています。オーナーは直接出てこないで、管理会社が任されているという形です。

 結論から言うと、新管理会社が一方的に契約の変更を通告してきたとしてもそれに従う必要はありません。契約はあくまで当事者の合意によって締結されるものだからです。原契約書にこのような場合に取られるべき方法があらかじめ定めてあれば別ですが。契約内容を変更したいのであれば、新管理会社は賃借人に対して新しい契約を示し、説明のうえ同意を求めるべきなのです。
 ただ、今回のケースでは、変更点が賃料の支払方法についてのものに限られているようです。「このような支払方法には同意できない」として、賃料を支払わないでいることはできません。たとえ新しい方法に同意していなかったとしても、支払方法の如何で賃借人の義務を果たさなくてもいいことにはなりませんから注意なさってください。

 では、違約金のほうはどうでしょうか。
 これも、相手が一方的に通告してきたにすぎず、同意していない以上、従う義務はありません。法外な違約金は、たとえ契約していたとしても無効となる余地さえあるのです(民法第90条)。
 しかし、例えば賃料を延滞してしまった場合、厳密にいえば延滞日数に応じて遅延損害金がかかるわけですから、その程度の金額を違約金として提示されたとしたら、金額としては社会通念上妥当といえるかもしれません。
 ただ、もしあなたが事業者としてではなく、全くの個人として契約されている場合は、消費者契約法の適用対象となります。この法律は、消費者と事業者のもつ情報の質と量の差異にかんがみて、一定の場合に消費者に民法より有利な条件で契約の取消しや不当な条項を無効とすることなどを認めるものです。この法律によりますと、年14.6%を超える違約金は無効となります(第9条2号)。

 昨今の不況のため支払いの滞るテナントが急増しているなかで、管理会社はオーナーに好印象を与えようと、テナントに対して姿勢を強める傾向にあるようです。今後のことも考えるならば、新契約について管理会社に説明させる機会をもたれることをお勧めします。

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