なっとく法律相談 2004年9月16日 更新
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現在、痴呆で入院している親戚の叔母は、入院前に老人ホームへの入居を希望していました。それで現在私の母が財産管理、入院費用の支払いなどを痴呆になった叔母に代わって行っています。
ところが、銀行で本人の確認がどうしても必要だと言われました。事情を説明しても銀行側は駄目の一点張りです。そんな時に「成年後見制度」を知ったのですが、こういう場合は当てはまるのでしょうか?叔母は病状が正常に戻ったり、痴呆の症状が出たりの繰り返しで、まともに話ができる状態ではありません。
(20代:女性)
ある法律や制度が規定されていても、その適用範囲については分かり難いことが多いものです。成年後見制度については当サイトでも取り上げています(制度自体の意義などについてはそちらをご覧下さい)が、今回のケースはよくあるパターンだと思われますので、一例として具体的にご説明したいと思います。
叔母さんが現在の痴呆状態になる前に、財産管理や暮らし全般の取り仕切りについてあなたのお母さんに任せたいという意思を持っておられ、その旨頼んでおられたなら、叔母さんはお母さんとの間で「任意後見契約」を結ぼうとしたということです。
しかし、このような包括的な契約は、不正になされるときには、被後見人は全財産を思うがままに使われてしまうという結果になりかねません。そこで、
を内容とする、公証人の作成する公正証書によって締結されなければならないという、厳格な条件がつけられているのです。(任意後見契約に関する法律2条1号・3条)。
叔母さんのケースでも、この公正証書が作成してあれば銀行との間でも何も問題が起きなかったはずなのです。公正証書がない以上契約は認められないのであり、銀行側のとった態度は当然のものといえます。
現在、叔母さんは既に話ができる状態ではないということですから、今から公正証書を作り直すことはできませんね。とすれば、家庭裁判所に法定後見の申し立てをするしかありません。
法定後見の申し立ては、本人、配偶者、四親等内の親族、区市町村長が家庭裁判所に行います。お母さんは四親等内で、申し立てをすることができます。家庭裁判所は申し立てを受け、判断能力の低下の程度に応じて、成年後見人、保佐人、補助人を選任し、その監督をおこなうことになります。(成年後見、保佐、補助のそれぞれについては「高齢化問題」の項をごらんください)
集計期間: 2008年8月31日-9月6日
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