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なっとく法律相談  2003年12月 8日 更新

クレーム常習客

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Q.

 私の勤務している会社は会員制の通信販売を行っています。
 先日、商品を購入された会員から「一つ足りない」とクレームが来ました。そんなはずはないと思いながらも謝罪し、足りないといわれた分を送りました。その後、再び注文がありましたので、前回のことを踏まえて従業員3人で内容を確認し発送しました。ところがまたしても「一つ足りない」と言うのです。
 約款には「特定商取引法や薬事法、その他刑罰法に違反する行為があった場合」、また「会社及び他の会員に迷惑、損害がかかる行為があった場合」には会社側から会員資格を取り消すことができる、という条件を設けています。しかし、会員の権利に対する代価を払っておられる以上、明らかな証拠がなければこれを適用することは難しいのです。
 クレームが虚偽であることは明らかなのです。これをを証明するにはどのような方法があるでしょうか?

(20代:男性)

A.

 「商品が足りない」と虚偽の申立てをして代金の減額や商品の追加を要求する行為は、「人を欺いて財物を交付させ」あるいは「財産上不法の利益を得」ようとするものとして、詐欺刑法246条)にあたります。
 このような行為に対し、会員であるというだけの理由で二度も三度も譲歩する必要はないと思います。悪質な者であれば、「約款に保証したサービスを怠った」として、別途何らかの請求をしてくることも考えられるからです。「会社としては契約にしたがって検品の上発送した」と堂々と主張するべきではないでしょうか。

 その方法としては、

  1. 検品した社員の氏名を明記したり、検品印を押した書類を同封するなどして、複数の人間が梱包に立ち会ったことをはっきりさせる。
  2. 商品発送後速やかに会員に連絡し、「確認のため」「後日の紛争を避けるため」商品を届けた運送業者など第三者の立会いの上開梱してもらうよう、要請する。
  3. 責任者より「発送元としては万全の注意を払っているにもかかわらず、他の会員からは寄せられたことのないクレームを今後もいただくとすれば、これ以上会員として貴殿にサービスを提供することは難しい」旨の文書を出す。

などが考えられると思います。梱包直前の写真をとっておくのも良い方法です。

 いずれの場合も、立ち会った社員の氏名などともに、梱包・発送の状況を記録に残しておくことがポイントです。「訴訟を起こす」などと脅された場合も、「当方としては一切を記録に残してあります」と切り返すことができますし、実際の訴訟でも有利な資料になります。
 信用性の低い状況でクレームをつけ続けているのは会員の方なのですから、こちらが全てを完璧に証明できなくても大丈夫です。発送元として可能な範囲で後日のため証拠を揃えようとしていたという事実さえ明らかにできれば、不利にはなりません。

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