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なっとく法律相談  2004年3月16日 更新

退職後、会社側から研修費の請求が!

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Q.

 職場でのトラブル『研修費用の返還義務』を読ませていただいた者です。
 1ヶ月前に退職したところ、会社から『講師養成料請求書』が送られてきました。A4サイズの用紙に請求金額(約18万円)と振込先が記載されているだけで、何にいくらかかったかという明細は全く不明です。
 就職時の会社の説明によれば、元々このような養成料は請求していなかったということです。ところがある新入社員が研修を受けて仕事を始めた後にすぐ退職、その知識で同種の会社を設立するという事件が起き、そのような事態を防ぐために、2年という期限を設けて養成料を請求することになったそうです。
 このような理由で請求されるのは納得がいきません。支払いを拒むことはできないのでしょうか。

(20代:女性)

A.

 労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金の定めや損害賠償の予定をすることを禁じています。就職時に、採用されることの条件として養成料等の請求に応じる念書などにサインさせることが、同条にふれる虞があることは否めません。
 しかし、

  1. 会社の返還請求額が合理的な範囲の実費であること
  2. 研修費用が使用者による立替金と認められること
  3. 免除までの要就労期間が1年という短期であること

という裁判例(『研修費用の返還義務』に挙げたもの)の要件に照らすなら、会社の請求額が真に「講師養成」にあてられた「実費」であるときは、支払いを拒めないという可能性があります。あなたが受けられた研修の内容、期間などにもよります。会社が説明したという、請求の主な目的が何であるかとは、関係がありません。

 いずれにせよ、請求の内訳につき会社に説明を求めることには、何の不都合もありません。「実費」であるなら支払い義務が生じると考えても、正当にかかった費用なら、請求の内訳は出せるはずのものだからです。費用の内容につき明細を示せないのに十把一絡(じっぱひとから)げに18万といわれても、信用性に乏しいのは当然です。

 方法としては、明細の内訳を文書で明らかにするよう求めるとともに、真に「実費」であるならば支払うが、実費でない部分については支払う意思がない旨の意思表示をされればよいと思います。
 会社に正当な理由があれば、何か言ってくるでしょう。それから態度を決めても遅くありません。一度支払ってしまったら、取り戻すのは本当に困難になってしまいます。

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