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なっとく法律相談  2004年4月13日 更新

年次有給休暇の買い上げ

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Q.

 昨年夏から傷病で休職していましたが、今度3月末日、契約期間満了により退職しました。その時点で有給休暇が34日残っていましたので会社に「買い上げ」を求めたところ、断られてしまいました。
 なぜ有給休暇が残ったのかというと、総務係長の勧めがあったからです。休職するとき年休を取るか傷病手当をもらうかどちらがいいのか自分では判断がつかなかったので、総務係長に聞いてみることにしました。すると「傷病手当を先にもらった方が絶対有利だ」ということでしたので、勧められた通り年休を使わなかったのです。
 ところがそれを主張しても、「それは自分の選択ミスだ」とあしらわれました。このような場合、会社は買い上げに応じる義務があるのではないでしょうか?

(30代:女性)

A.

 有給休暇とは、労働者が6か月以上会社で働いていて、かつ労働日の8割以上出勤したとき当然に生じる(労働基準法39条)ものです。これは労働者の権利であり、請求によって生じるものではありません。
 同法には、労働者の年次有給休暇請求権の有効期間も規定されています。それによると、請求権の時効2年間で(同法115条)、その期間内なら、労働者は原則として自由にこの制度を利用することができます。

 「本来働くべき日(所定労働日)に休んでも、一定の日数は働いたものとして給料が支給される」という有給休暇は、本来、労働者の福利厚生を充実させる目的で設けられたものです。したがって、現実に休暇が取得され、実効的に活用されてこそ意味があります。
 このような趣旨から、有給休暇の買い上げは、法では定められていないので、労働者から使用者に強制できるものではありません。したがって、就業規則などに特に定められていない限り、できないと考えます。ただし、退職日がせまり有給を取得する日数がない場合などに使用者が任意で買い上げることは、禁じられていません。

 「総務係長の勧めに従っただけ」ということですが、脅迫的言動で強制を受けたような特別な場合でない限り、傷病手当の支給を無効にし、その上で「買い上げ」を求めることはできないと考えます。

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