トップページ > なっとく法律相談 > 主人がためた飲み屋の借金、妻が支払う義務はある?
なっとく法律相談 2004年7月 6日 更新
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今年2月、主人が事故に遭い、脊髄損傷のため首から下が全く動かない障害者となってしまいました。現在も入院中です。
そんな最中、主人宛に飲み屋から請求書が届きました。それがなんと100万円を超える額なのです。今の私たちにとっては、途方も無い金額です。
主人のかわりに、妻である私が支払わなければならないのでしょうか?
(40代:女性)
夫婦は、その結婚生活に必要な費用(「日常家事債務」といいます)を、連帯して負担しなければなりません(民法761条)。日常の家事とは、夫婦の共同生活に必要な一切の事項をいいます。例えば、生活必需品の購入、近隣との交際、子の教育、医療などがこれにあたります。
「日常家事債務」に含まれるかどうか、その範囲は、当該夫婦の資産、収入、相手との取引額、その他一切の事情を考慮して判断されます。したがって、流行のイタリアン・レストランで食事をすることが、ある夫婦にとっては「すごい贅沢」であって日常の家事にあたらなくても、収入が多く人付き合いも広い他の夫婦にとっては、文字通り日常茶飯、普通の出費であることもあります。
ご主人宛の請求書も、そんなわけで、あなた方のご家庭にとって「日常家事債務」であるかどうか、一概に判断することはできません。
また、100万円といっても、長い期間にたまったものなのか、一度に散財したのかによっても違います。しかし一般に、金額からいって普通の家庭にとっては、「日常家事債務」とはいえないと考えます。また、飲み屋でご主人がお酒を飲むことは、夫婦の共同生活に必要なこととは言い難いでしょう。
もし「日常家事債務」と判断されれば、たとえ夫の名前でなされた出費であっても、妻も連帯して支払い義務を負います。あなたも請求を無視することはできません。
しかし、仮にそのように判断されたとしても、飲食店の料金支払い債務は、1年の短期消滅時効にかかります(民法174条4号)。したがって、1年以上前のツケについては、「日常家事債務」にあたるか否かにかかわらず、「時効にかかってますよ」と主張して、支払いを免れることができます。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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