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なっとく法律相談  2004年8月10日 更新

加害者が保険に入っていない場合

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Q.

 甥が自転車に乗っているとき原付にはねられ、右手首と左肩を骨折し入院しています。しかし、相手方の加害者(高校生)は保険に一切入っておらず、入院費も治療費も一円も払えないといいます。このような場合、どうしたらよいのでしょうか?

(30代後半:女性)

A.

 自賠責保険については、原付も加入が義務づけられていますから、本来、傷害の場合は最高120万円までの範囲で補償されるはずです。しかし、期限切れやかけ忘れなどによって、無保険となっている場合もあり得ます。このような場合に、まったく補償が受けられないのでは、たまたま加害者が無保険であったために、被害者が大きな不利益を受けることになります。
 そこで、こうした場合に備えて、自動車損害賠償保障法には、政府保障事業という制度があります。これは、ひき逃げや自賠責保険に入っていない車の事故の場合に、自賠責保険とほぼ同じ基準で一定の補償金を支払う制度です。

 ただ、政府保障事業は、被害者救済のための「最後の手段」であるため、以下の点が自賠責保険と異なります。

  • 請求できるのは被害者のみで、加害者は請求できません
  • 被害者に過失があれば過失割合に応じて損害額から差し引かれます
  • 健康保険、労災保険などの社会保険による給付があれば、その金額は差し引かれて支払われます

 政府保障事業による給付金の支払請求書は、保険会社に提出します。どの保険会社に提出してもかまいませんので、最寄りの保険会社に問い合わせてみてください。

 また、加害者が未成年の場合、親が原付の購入資金や維持管理費用を負担していたような場合には、親が運行供用者として損害賠償責任を負うことが判例上認められています。したがって、この点を指摘して、親に損害を賠償させることも可能と思われます。

 交通事故については、全国各地に日弁連交通事故相談センターが設置されているので、そちらで相談するのもよいでしょう。所在地や相談できる事項については、日弁連交通事故相談センターのホームページをご覧ください。費用は無料です。

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