トップページ > なっとく法律相談 > 料金支払の証明は誰がする?
なっとく法律相談 2004年12月 6日 更新
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私はあるプロバイダーを利用していたのですが、引き落とし口座への入金を忘れてコンビニから送金することになり、出掛けた先のコンビニから2ヶ月分の接続料5,000円弱を支払いました。
ところが、かなり経ってからそのプロバイダーから未払いの督促状が送られてきました。同時に電話でも「未払いだから支払え」と言われましたが、既に支払ってあるので「支払い済みです」と答えると「領収書をよこせ」との返答でした。「手元にないので探してみる」と答えて一旦電話を切りましたが、時間がかなり経っていたため他のレシートと合わせて捨ててしまったようで、支払いの領収書(支払い用紙の切り離し部分)は見つかりませんでした。その事を次に電話で話したときに担当者に告げると、「支払った証明ができないなら払って下さい」と言われました。
料金センターの担当者は「支払った記録のデータがないから支払いを証明できない。証明できないから払うまで請求し続ける」と言い張っています。支払ったか支払わないかの証明がどちらにもできない状態で、私には再度2ヶ月分の接続料を支払う義務があるのでしょうか?
(30代後半:女性)
今回のケースで、プロバイダー側が仮に訴訟を起こしてあなたに料金を請求してきた場合、あなたが料金の支払を証明できなければ、あなたはプロバイダーに料金を支払わなければなりません。これは挙証責任(証明責任、立証責任)という考え方に基づくものです。
裁判所は裁判において原告・被告双方の主張を聞いたうえで、請求を認めるか否かを判断します。しかし、時として双方の主張を聞いても請求の基礎となる事実の存否が明らかにならないことがあります。この場合であっても、裁判所は裁判を拒否することはできませんから、何らかの判断を下さなければなりません。このときに事実の存否が明らかにならなかったこと、すなわち証明できなかったことによって当事者の一方が負う不利益を挙証責任といいます。
事件の類型ごとにどちら側が挙証責任を負うのかは変わりますが、今回のケースでは、利用料金の請求権が発生したことについてはプロバイダー側が、料金を支払ったことで、請求権が消滅したことについてはあなたが証明しなければなりません。そして、あなたが料金の支払を証明できなかった場合には、プロバイダー側の請求が認められ、あなたは料金を支払わなければならないことになります。
なお、あなたがコンビニで支払った金銭については、コンビニにそれを取得する権利はないことから、不当利得(民法703条)となり、コンビニから返還を求めることができます。また、コンビニの金銭管理に落ち度があるような場合には不法行為(民法709条)が成立し、損害賠償を請求することも可能です。
もっとも、これらの請求は対プロバイダーとの関係とは関係がありませんから、別個に請求することになります。また、法律上の原因がなかったことや落ち度があったことについては、あなたが証明する必要があります。
集計期間: 2008年6月29日-7月5日