トップページ > なっとく法律相談 > 理事長の独断で管理規約を改定できる?
なっとく法律相談 2004年12月28日 更新
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ペットに関する規約のないマンションに住み始めて15年、3年前から小型犬を飼い始めました。ところが、1年前に管理組合の理事長が新しくなり、次々と規約を改訂。ついにペットの飼育も禁止とされ、居住者の退去、またはペットの処分を迫られています。何かこれを回避出来る法律などはないのでしょうか?
(20代前半:女性)
ペットの飼育については、マンションの居住者間でトラブルになることが多いため、管理規約等で規定することが最近では増えています。
国土交通省の中高層共同住宅標準管理規約では、ペットの飼育を認める、認めないは管理規約で定めるべき事項であるとしています。
さて、今回のケースですが、理事長が独断で管理規約を改定することはできません。管理規約の変更は、区分所有法31条によって、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による議決を得なければならないからです。
仮に、管理規約で定めた内容の細部について規定する使用細則であったとしても、総会の決議事項ですから、規約に特別な定めのない限り、区分所有者及び議決権の過半数で決することになります(区分所有法31条1項)。
以上より、これらの手続を経ていない管理規約・使用細則の変更は無効ということになります。
ただ、注意していただきたいのは、これらの決議が代理や書面によってもなされうるという点です(同法31条2項、書面等による決議について45条)。
このため、仮に理事長に議決権の行使が委任されている場合や変更に賛成する書面が集められており、上の決議の要件を充たしている場合には、変更が有効とされてしまう可能性もあります。
なお、同法31条1項第2文には、「規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。」と規定されているため、すでにペットを飼っている区分所有者の承諾なしにペット禁止の規約を設定した場合、この点から無効を主張できるかもしれません。
対応策としては、まず、議事録を確認されてみてはいかがでしょうか。区分所有者の集会については、議事録の作成が義務づけられており(42条)、これを確認すれば、規約変更のための決議の有無が確認できます。これで決議がないことが確認できれば、無効の主張がしやすくなります。
また、管理規約についても管理者(理事会が置かれている場合には理事長)に保管義務があり(33条1項)、区分所有者等の利害関係者が閲覧を求めた場合には閲覧を拒んではならないとされています(同条2項)。これを確認することで、規約が本当に改定されたかを確認することが可能です。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日