トップページ > なっとく法律相談 > 交際相手の親に提出した身上書と写真。別れた後に返してもらえないのか?
なっとく法律相談 2005年1月25日 更新
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友人の紹介で、ある男性とお付き合いをしました。お互い30代ということもあり、初めから結婚を意識したお付き合いでした。
お付き合いを始めて半月ばかり経った時に、彼の御両親が「とりあえず身上書を交換しなさい」と言っていると聞きましたので、書いて彼に渡しました。その際、4、5枚の写真も一緒に持って行きました。彼の身上書は「持ってくるのを忘れた」と、結局いただいておりません。
その後、お付き合いは続かず、2ヶ月ほどで別れることになりました。それで「身上書と写真を返却してほしい」と求めたのですが、返してもらえません。電話にも出てもらえませんし、メールの返事もありません。「郵送してください」と求めても、送ってきません。
一度、自らお渡ししたものは、返却するかしないかは、あちらの自由なのでしょうか?
(30代:女性)
身上書とは、結婚を前提とした交際をするときに、相手方に渡す履歴書のようなものです。見合い話を進めるとき、相手に渡す「釣書き」も身上書の一種です。
身上書を取り交わすかどうか、またその内容などは、当事者の意思や土地の風習などによってまちまちです。しかし、話がまとまらなかった場合に、それまでに預かった書類などを元通りに整えて相手に返すのは、ごく当たり前のことです。これは常識、礼儀の問題で、その意味では簡単な話です。
しかし、法律的にこれを解決しようとすると、なかなか面倒くさいことになります。
まず、「身上書の受け渡し」の法的性質を考えたりするわけです。それから事実関係も検討して、効果、すなわち、相手に何が言えるかを導き出します。
あえて身上書の返還義務を法的に説明するとすれば、「身上書は、婚姻予約契約に基づいて自己の身上関係の確認のため相手方に預けられた物である。したがって、婚約解除の場合は原状回復義務に基づく返還義務が生じる」とでもなるのでしょう。
しかし、身上書の受け渡しをするときに、「当事者は婚姻の不成立を解除条件として、身上書の返還義務を負う」などと約束するわけはありませんし、当事者の意思も具体的状況に応じて様々でしょう。
ただ、法令に規定のない事項については、慣習が法律と同じ効力を有し(法例2条)、慣習では返還するのが当たり前なのですから、これに基づいて返還を義務づけることができるかもしれません。
採るべき手段としては、彼を紹介してくれた友人から、返還するよう伝えてもらうことです。相手が電話にも出ないということですが、破談になった相手と接触したくないというのも、また人情かもしれません。返してもらえなくても、まさか強制執行して取り戻すわけにもいかないでしょう。
ただし、相手方があなたの身上書を悪用したりすれば、不法行為となることはもちろんです。
集計期間: 2008年5月11日-5月17日
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