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なっとく法律相談  2005年3月22日 更新

免責同意書は有効?

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Q.

 小学生の学童軟式野球の保護者会の役員をやっております。
 保護者会の会員が、ボランティアで、監督・コーチ・練習の手伝いなどを担当して活動しています。平生から事故などが起こらぬよう十分注意していまして、今までのところ、大きな事故は起きていません。また、事故があったときの保険としては、「財団法人スポーツ安全協会」に加入してもらっています。
 しかし、万一の事故に備え、「事故が起きても、監督・コーチ・練習の手伝いなどの方々に損害賠償責任は追及いたしません」という旨の同意書を作成し、児童の保護者に署名してもらうことを考えています。
 同意書には、どのような文面を記載したらよいのでしょうか。

(40代:男性)

A.

 作成しようとされている書面は、損害賠償責任を負うべき者に対し、責任を追及する権利をあらかじめ放棄することを約した書面です。
 このような性質の書面は、いわゆる「免責同意書」というものです。

 世話役の方々の精神的・経済的負担を軽減する意味で、このような書面を作成しようとするお気持ちは分かります。ボランティアの協力によって活動を続けているような非営利団体では、特にそうでしょう。
 しかし、このような書面は、公序良俗違反民法90条)の契約として、法的効力は認められないことに注意してください。本人の承諾・署名を得ていても無効です。無効とは、被害者は加害者に損害賠償責任を追及できる、という意味です。
 「万一事故が起きる可能性もあることを承知で参加したはずだ」という主張は通りません。損害につき責任を有する者は、生じた損害を現実に賠償しなくてはならないのです。

 活動参加に際し、保険加入を勧めておられるのは良いことです。しかし、保険契約は被保険者(加入者)と保険会社との間で締結されるものですから、不法行為の加害者が無条件に免責を受けることの理由とはならないのです。
 もちろん、事故につき故意・過失がないときにまで責任を追及されることはありません(過失責任の原則)。また、世話役、責任者であることを理由に、発生した損害額より多大な責任を負うこともありません。

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