トップページ > なっとく法律相談 > 家出した息子を泊めてほしくない!
なっとく法律相談 2005年5月16日 更新
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中3の息子が家出するたびに泊めてもらう家があります。息子がその家にいるのは間違いないのですが、家人は「いない」と嘘をつき、玄関も開けてくれません。最後には警察に相談するしかない状態で、とても困っています。
息子が来ても泊めてほしくないし、来た時は連絡がほしいのです。
こういう場合、何かいい方法はないのでしょうか? 必ず約束を守ってもらえる方法が知りたいです。
(30代:女性)
親権を行う者は、子の監護及び教育を有する権利、義務を有します(民法820条)。
例えば、子どもの成長に合わせて相当な教育を行ったり、褒められない行為をしたときにそれを正したりするのは、親の大切な義務です。それは、同時に権利でもあります。子どもの監護や教育をするのは、まず親でなければならず、他人が干渉することは、原則としてできません。
家出をした息子さんに対し、「とりあえず、今日はうちにお泊り」と言って保護する行為は、それ自体は一概に不適切な行為とはいえません。息子さんにも年齢等に応じた自己決定権がありますから、本人がが望んでいるのならなおのことです。
しかし、親が尋ねてきて、「息子がいるなら出してほしい」と申し出ているのに、不在と嘘をついたりするのは、もはや隣人・知人としての親切の域を超えており、親の監護教育権を侵害する行為だといえます。
他人の権利を侵害する行為は、不法行為(民法709条)として、相手に対し損害賠償を請求する根拠ともなります。ですから、息子さんを匿う他人に対し、親は不法行為に基づく法的主張をすることができます。
しかし、親子間の不和や揉め事は、法律が権利義務関係として処理するにはなじまない性質も持っています。その家の人に対し、あなたが持つ監護・教育権について法律的な説明をし、納得してもらえるなら、それに越したことはありません。しかし、その人がそれでも態度を改めなかった場合に、強制執行によって親の権利を実現できるかというと、いかにも不自然でしょう。
相手方に念書を書いてもらい、「今後は息子さんを匿わない」との約束をさせることもできます。その約束を破ってまた匿った場合、法律的には債務不履行(民法415条)となって、損害賠償請求の法的根拠となります。しかし、このような約束が相手にとって心理的強制作用を持つことはあっても、実際に裁判に訴える状況は、まず考えられないでしょう。
何よりも大切なのは、息子さん(あるいはあなた方親子)が抱えている問題を根本的に解決するために、親として誠意ある行動をとることだと思います。家出は、少年期には一度や二度、誰しも考えることかもしれません。しかし、度重なるのであれば、それは決して好ましい状態とはいえません。非行に誘われたり、事件に巻き込まれたりしないうちに、まず、日常生活が落ち着いて送れるように、事態を改善すべきです。
それには、地方公共団体が運営する教育相談所や児童相談所に相談したり、あるいは子どもの教育に関するNGOの相談システム等を利用するのもよいでしょう。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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