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なっとく法律相談 2005年5月17日 更新
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オークションでの商品説明文に、「定価168,000円」と書いてあったものを購入しました。
商品が届いてから定価を調べたら、実は39,800円でした。この場合、取引を解約することができるでしょうか。
(30代:男性)
一般に、本件のような錯誤は詐欺にあたるような悪質なものでない限り、「動機の錯誤」と呼ばれています。
錯誤とは、表示に対する意思が欠けていて、しかもそれに表意者が気付かないことを指し、その場合には、表意者は売買契約などの法律行為の無効を主張することができる、と定められています(民法95条)。
しかし、本件では、「この商品を買いたい」との意思を持ち、実際にその商品を正しく購入できているわけですから、このような錯誤はありません。
「動機の錯誤」は、意思表示そのものではなく、意思が形成される過程に錯誤がある場合をいいます。「実は定価168,000円の商品だが、格安で買えるならば買おう」というのは、「買う」との意思が形成される過程に錯誤があったといえるからです。
そして、動機の錯誤により無効主張が認められるには、通常の錯誤よりも厳しい要件が必要とされています。それが「動機が表示されていること」です。
「動機が表示されている」とは、例えば「そんなに値引きされているなら買います」と相手に告げたような場合です。そのような場合は通常の錯誤と同様、無効主張することができるとされています。
ただ、「定価」が重要な意味を持つ場合には、詐欺(民法96条1項)として取消すことが可能です。
本件では、ことさらに「格安だから」と表示したわけではありません。
しかし、そのように表示すること自体、ネットオークションでは不可能ですし、買主はネット上に表示される限定された商品情報を頼りに購入を決めることを余儀なくされるわけです。このように買主にとってはある意味で不利な状況の下での取引であることを考慮すれば、無効主張することも可能と考えます。
しかし、ネットオークションの特殊性は、売主も買主も共に認容した上でネット上での取引に入っているともいえます。したがって、最終的には、主催者が公表している同意書、約款などの基準に従って処理されることになるでしょう。
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