トップページ > なっとく法律相談 > パチンコ店に落ちている玉は誰のもの?
なっとく法律相談 2005年6月13日 更新
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パチンコ屋の床に落ちている玉は、誰のものなのでしょうか。見るたびにもったいないな~と思うのですが。
磁石を持ち込んで玉を集め、その玉で遊戯したら、何かの罪になるのでしょうか?
(20代:男性)
他人の物を拾得する行為が何の罪になるかは、その物が「いまだ他人の占有にあるといえるかどうか」に関係します。
物が他人の占有を離れたといえるような場合には、遺失物等横領罪(刑法254条、1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料)が成立するにとどまります。しかし、まだ他人の占有が継続しているならば、その物を拾得する行為は、他人の占有を排除し自己の支配下に置く行為となるため、窃盗罪(刑法235条、10年以下の懲役)にあたります。
一見落し物のように見えても、所有者が一時その場を離れただけでは占有が放棄されたものとはいえません。それを知って占有を奪えば窃盗罪が成立します。いわゆる置き引きなどがそうです。
しかし、客が購入した玉が店の床に落ちて放置されている場合には、玉はもはや所有者の事実支配を離れたといえるでしょう。したがって、それを拾得しても遺失物横領にとどまる、とも思えます。
しかし、所有者の事実支配を離れても、他の第三者の占有が認められ、窃盗にあたることがあります。例えば、旅館内の洗面所に置き忘れられた指輪は、所有者の支配を離れています。しかし、旅館の主人の占有下にあるといえますから、それを拾得すれば窃盗罪が成立するのです。
客が落としたパチンコ玉も、この指輪の例と同じく、窃盗罪が成立すると考えてよいでしょう。
また、窃盗行為が完了した後、盗まれた物が消費されたり壊されたりすることがあります。「不可罰的事後行為」といいます。このような行為は、違法性がその罪で評価されている範囲にとどまる場合は、別途罰せられることはありません。盗んできた壷を叩き壊しても、新たに器物損壊罪(刑法261条)が成立することはありません。
しかし、事後行為が新たな法益侵害と評価される場合は、別の罪が成立します。拾得した玉で遊戯し、さらに出玉を得れば、出玉に対する窃盗罪が成立する可能性があります。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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