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なっとく法律相談  2005年8月22日 更新

警察で説諭を受けたけれど、リストに載ったりするの?

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Q.

 成人した息子がスーパーで万引きしてしまいました。初犯だったこともあり、スーパーに対しては商品を買い上げ、警察では説諭を受けただけで、帰してもらうことができました。
 息子は、犯罪者として、警察のリストのようなものに載るのでしょうか? 今後の就職、結婚などを思うと、とても心配です。親バカとは思いますが、こんなことは誰にも相談できません。
 警察では、住所と名前は書かされましたが、指紋や顔写真などは取られておりません。

(50代:女性)

A.

 警察は、犯罪の捜査をしたときは、刑事訴訟法に規定のある特別の場合を除いては、書類及び証拠物を検察官に送致しなければなりません(刑事訴訟法246条)。「全件送致の原則」といわれています。
 しかし、ごく軽微な犯罪であること、被害届が出されていない等の理由から、「事件」として扱われず、警察において、説諭等の処分で終わらせることがあります。今回の息子さんに対する扱いは、これにあたると思われます。犯罪として軽微であること、スーパーに商品の代金を支払ったことから、事件とされなかったのでしょう。
 このような場合、そもそも事件として処理されるルートに乗っていないので、検察庁や各都道府県の警察の記録に残ることはありません。

 ただし、同じように説諭を受けただけでも、検察庁や警察の記録に残されることがあります。それは、国家公安委員会規則の犯罪捜査規範198条(微罪処分ができる場合)による、以下のような処分がなされた場合です。

  1. 被疑者に対し、厳重に訓戒を加えて、将来を戒めること。
  2. 親権者、雇主その他被疑者を監督する地位にある者又はこれらに代わるべき者を呼び出し、将来の監督につき必要な注意を与えて、その請書を徴すること。
  3. 被疑者に対し、被害者に対する被害の回復、謝罪その他適当な方法を講ずるよう諭すこと。

 これは、全件送致の原則の例外である「特別の場合」として、実務で「検事正指示」と呼ばれている準則(刑事訴訟法193条参照)によって規定される場合です。
 すなわち、警察は、捜査した事件でも、犯罪事実が極めて軽微であり、かつ検察官から送致の手続きをとる必要がないとあらかじめ指定されたものについては、送致しないことが許されており、そのような事件については、警察において、自ら 1. ~ 3. の処分をすることができるのです。この処分を「微罪処分」といい、微罪処分とされた事件については、事件の概略に関する資料を毎月1回まとめて検察庁に送致することで足りる、とされています。

 微罪処分としてなされた場合には、形式的には説諭を受けただけでも、事件として処分がされているため、記録として残されるのです。
 もっとも、そのような記録は、捜査や犯罪者の処遇を決するに必要な限りで利用することしかできません。私人に閲覧が許されないことは、言うまでもありません。
 また、スーパーにおいて、万引き被害を営業の記録として残すことがありえます。その場合でも、恣意的な利用、閲覧、外部への流出などは許されません。

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