トップページ > なっとく法律相談 > 引越の際の入居日と鍵の受け渡し
なっとく法律相談 2005年9月20日 更新
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今月、引越しをすることになっています。新しく部屋を借りるに際し、「鍵の受け渡しは入居日の前日か当日しかできない」といわれて、困っています。
今まで、何度か引越しをしてきましたが、鍵を前日か当日にしか受け取れない、というのは初めてです。これでは部屋の拭き掃除も、照明器具の取り付けもできず、夕方引越し予定なので、どうしようかと思っています。
契約時、管理会社の都合で契約書は郵送だったため、お互い面識がなく、連絡も仲介業者が入っているため、直接話ができていない状態です。
(20代:女性)
新入居者は、契約上の入居日をもって、その部屋の使用権を認められることになります。
一方、鍵を受け取ることによって、入居者はその部屋に自由に入ることができるようになりますから、鍵の受け取りは、部屋の占有を新入居者に移転する行為であるといえます。
したがって、貸主としては、入居日までは、部屋の占有を移転する行為である鍵の受け渡しを拒むことができるのが原則です。
しかし、貸主側にも、借主が契約の本旨に従った利用ができるように協力するという、賃貸借契約に附随する信義則(契約の当事者は信義に従い誠実にこれを履行すべきとする私法上の原則)上の義務があります。そして、アパートやマンションの賃貸借契約における契約の本旨とは、その部屋で現実に生活することなのですから、貸主は、借主が入居日から部屋で生活できるように、できるだけの配慮をするべきでしょう。
したがって、旧借主がまだ退去していないとか、貸主が自分で使用している等の特別の事情がない限り、特に引越し・入居が夕刻になるような場合には、入居日の2、3日前に鍵の受け取りを請求することが可能である、と考えます。
そして、鍵を受け取った以上、その時点から借主は部屋を管理する義務を負うことになるので、火の元、施錠などには充分注意することが必要です。
なお、入居日すなわち鍵の受け渡し日として、家賃を正確に日割りで請求する契約形態もあるようです。その場合には、2、3日分を日割りで払わなければならないこともあるかもしれません。
いずれにせよ、契約は当事者の合意によって成立するものですから、管理会社を通して貸主と話し合えばよいのです。送付されてきた賃貸借契約書の内容が修正できない、というわけではありません。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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