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なっとく法律相談  2005年10月11日 更新

倒産後の会社の財産は誰のもの?

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Q.

 従業員7名のソフト開発会社に勤めています。役職は部長です。実は、勤めている会社が倒産しそうなので、その後の事を考えています。
 倒産した後、会社が開発したソフトを私が販売すると、どのような問題があるのでしょうか。また、ソフトメンテナンス料を頂いているお客様がありますが、私が会社に代わってソフトメンテナンスの契約を結んだ時、どのような問題があるのでしょうか。
 社長は開発能力がなく、客先のアフターフォローもできません。現在のソフトを新規顧客に販売することも難しいと思われます。よろしくお願いします。

(50代:男性)

A.

 倒産とは、「財産を使いつくすこと。特に企業が不渡りなどを出して銀行取引の停止処分を受け、事業を継続できなくなること」(広辞苑)です。
 個人や法人がこのような状態なったとき、法的な手段によって債権者間の公平をはかり、債務者の再起更正を助け、連鎖倒産などの社会的連鎖反応を防止するのが、倒産手続です。

 倒産手続には、大きく分けて私的整理(裁判所の関与がないもの)と法的整理(裁判所手続に乗ったもの)があり、それぞれに再建型清算型があります。
 そのうち、法的整理による再建型とは、民事再生法会社更生法などの定める規定により、企業の解体清算による社会的損失を防止するものです。会社を潰さず、もう一度盛り返す方向に持っていくよう、債権者、株主その他の利害関係人も協力することを求められます。
 一方、清算型とは、経済的に存続の見込みのない個人や企業体の債権債務を整理する手続きで、破産法や特別清算の規定に基づいて行われるものです。
 この手続きにおいては、破産者は破産財団(破産者の財産)に属する財産について管理処分権を失い、破産者がそれらの財産に関して法律行為をしても破産管財人に対抗できないのが原則です。これを許していては、倒産制度が目的とする債務者間の公平が図れません。
 また、債権者、株主その他の利害関係人も、不当に債務者の財産を損うことがないよう、厳格な規制を受けます。特に、抜け駆け的債権回収行為を許していては、倒産手続制度が目的とする債務者間の公平が図れません。そこで、例えば破産手続開始前の財産についても「否認権」(破産法160条以下)が規定され、破産財団に属する財産について法律行為がなされても、破産管財人はその行為によって流出した財産を回復する権利を行使できるのです。

 会社が開発したソフトウェアの所有権、知的財産権は、いうまでもなく会社にあります。役職についていても、開発に多大に寄与していても、それによって権利が認められるわけではありません。
 倒産した後、会社が開発したソフトをあなたが勝手に販売する行為は、破産財団に属する財産を流出させるものとして許されません。
 また、ソフトメンテナンスの契約を結ぶことは、客先のアフターフォローのためには必要なことかもしれませんが、あなたがその権利を取得できるかどうかは、倒産手続の中で決せられていくことなのです。

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