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なっとく法律相談  2005年11月21日 更新

夫が給料を持ち逃げ?妻が返済しないといけないの?

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Q.

 夫が勤務する会社は月給が少なく、家族3人暮らしていくのがやっとでした。何度も辞めようとしたのですが、社長は暴力団関係者で、夫も無理矢理組に入らされていたので、「会社を辞める=指を詰める」ということだ、と脅され、辞めることができずにいました。
 ある日、夫は勝手に会社を無断欠勤し、そのまま雲隠れしてしまいました。(私とはちゃんと連絡が取れるようになっています。)
 すると、社長は「お宅の旦那が他の社員の給料を持ち逃げした。奥さんが代わりに払ってくれ。払わないのなら、何度も請求に来る。」と言い出しました。夫に聞いたら、そんなことは絶対にしていない、といっています。
 私はそのお金を払わなくてはならないのでしょうか。

(20代:女性)

A.

 まず、夫が給料を持ち逃げしていないのなら勿論のこと、たとえ持ち逃げしたとしても、あなたが会社や社長に対して損害賠償義務を負うことはありません。それは不法行為の損害賠償だけではなく、本人が契約上負担した債務を履行できない場合でも同じです。
 たとえば、夫が多額の借金をしても、妻には夫の借金を返済する義務はありません(夫の保証人などになっている場合は、保証人としての責任を負いますが)。
 「夫婦は連帯して借金を返さなければならない」と思い込んでいる方がおられますが、そんなことはありません。夫婦の一方が、夫婦としての生活のために負担した債務(食料品、日用品、家電用品などのツケ、ローンなど、法律上「日常家事債務」と呼ばれる費用)は夫婦が連帯して支払わなければなりませんが、その場合を除けば、夫婦の一方の債務を他方が負担する義務はないのです。
 社長の請求に対しては、「支払う意思はない」とはっきり断るべきです。少しでも払うと、要求が止みません。絶対に払ってはいけません。また、夫の居場所も教えてはいけません。

 次に、夫が暴力団に入らされているのなら、この機会に是非脱退するべきです。
 暴力団対策法(「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」)は、指定暴力団員の行う反社会的不当行為を「暴力的要求行為(15類型)」(暴力団対策法19条)として禁止するとともに、指定暴力団へ加入を強要したり、脱退を妨害することをも禁止しています(暴力団対策法16条)。
 そして、そのような行為に対して、警察署長は脱退妨害を禁止する旨の中止命令を出すことができますから、それによって組から抜けることができます。場合によっては警察に相談してみてください。

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