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なっとく法律相談  2005年11月22日 更新

企業共済会の祝い金の請求期限

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Q.

 私の勤める会社には、共済会(会費は会社・社員が折半)があり、各種給付金の規定があります。給付金は、本人が共済会に対して給付金支給申請を提出することにより支給されることになっています。
 先日、5年前に事由の発生した「結婚祝い金」をもらっていないことを思い出しました。
 あわてて請求したところ、会社は「時効」を理由に支払いを拒否しました(共済会の規定中に祝い金の請求期間についての定めはありません)。
 共済会が申請書の提出を促してくれたことはありませんでした。

(40代:男性)

A.

 消滅時効とは、ある権利を一定期間行使しないで放置すると、その権利が消滅し、もはや行使できなくなるという制度です(民法166条以下)。
 民法のほとんどの規定は任意規定(当事者が民法と異なる取り決めをすればその内容が優先される規定)です。しかし、例えば、「時効が完成してもこれを主張しない」という取り決めは、一方当事者の時効の利益を全く奪ってしまう契約であり、無効です(民法146条)。

 では、共済会において各種給付金支給規定がある場合に、たとえば「給付事由が発生してから5年以内に給付の申請をしなければ、給付請求権は消滅する」との条項はどうでしょうか。このような規定は社員にとっては不利な面があり、禁止されている「時効の事前放棄」に似ているようにも思えます。
 しかし、この規定は、社員に時効の利益を事前に放棄させているのではなく、5年間という相当期間を置くことで、社員には給付申請の機会を与え、一方で共済会の事務処理上の便宜を図った合理的な規定と考えられます。したがって、無効とはいえません。

 ところが、本件では、給付申請期間の定め自体がないということです。これでは、社員はいつまでに給付申請したらよいのか分かりません。
 このような場合は、共済会に対する給付金請求権は債権ですから、債権の消滅時効は10年であるとの規定(民法167条1項)に従うと考えます。したがって、10年経過前ですから、「祝い金」の請求は可能といえます。

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