パラリーガル情報 自己破産・債務整理

トップページ > なっとく法律相談 > 「返すのはいつでもいい」と言われ借りたお金、返すのはいつ?

なっとく法律相談  2005年12月 5日 更新

「返すのはいつでもいい」と言われ借りたお金、返すのはいつ?

トラックバック(0件) ブックマーク:このエントリーを含むはてなブックマーク(0) Yahoo!ブックマークに登録() この記事をLivedoor クリップに追加(0)

Q.

 4年前、ある会社の役員をしている知人から、留学費用として200万円借りました。「返すのはいつでもいい」とのことでしたので、ありがたくお借りすることにしたのです。
 アメリカに留学して卒業し、結婚しました。しかし、結婚は失敗で、現在、離婚手続を進めています。精神的にも体力的にも、働いて返済できる状態ではありません。
 ところが、突然「体を売ってでも金を作り、一括払いしろ」と脅迫じみたメールが送られてくるようになりました。
 私はこれからどう対処していけばいいのでしょうか?

(30代:女性)

A.

 金銭消費貸借契約をするにあたって、「返すのはいつでもいい」との約束をした場合、借りた人は、一体いつ返済すればいいのでしょうか。本件では、二つの解釈が可能だと思います。

 まず、「留学費用に充てるため」という事情から、いわゆる「出世払い」債務としての返済約束、すなわち、借りた人は返す余裕ができたときに返せばよい、という解釈です。「返すのはいつでもいい」との約束を、不確定期限を定めたものであると考えるのです。
 不確定期限のある債務では、期限が到来したことを債務者が知ったとき(民法412条2項)、つまりあなたが出世したときが履行期となります。
 これによれば、あなたの現在の情況から、期限は未到来であり、今すぐ返済する義務はないといえます。

 もう一つは、期限の定めのない債務とする解釈です。
 期限の定めのない債務では、債権者が「返せ」と催告したときが履行期となり(同条3項)、それから相当期間(返すための準備をする期間)が経過したときに履行遅滞となる、とされています。
 これによれば、債権者が催告をした以上、相当期間が経過するまでに返済しなければ、履行遅滞責任を負うことになります。

 いずれであるかは、契約時点での当事者の合理的意思を解釈するしかありません。しかし、相談の内容からは、不確定期限を定めたものと考えるのが妥当でしょう。もし期限の定めのない債務と考えるとしても、社会通念を逸脱するような取立ては違法となります。

 対処の方法としては、まずは話し合いの機会を持つことです。
 債権者が、なぜ急に返済を迫るようになったのかは分かりません。しかし、大金を借りたまま連絡の途絶えたあなたに立腹しているのかもしれませんから、あなたの現状を理解してもらう努力をしてみましょう。

連情報

トラックバック

メールマガジン「知らなきゃ損する面白法律講座」

まぐまぐ!殿堂入りメールマガジン」に選ばれた、法律関係では購読者数No.1のメルマガを毎週火曜日にお届けします。登録は無料です。(詳細

登録はこちらから