トップページ > なっとく法律相談 > 父を殺した犯人の家族に対する慰謝料請求
なっとく法律相談 2006年3月13日 更新
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父が殺され、現在刑事裁判中です。判決は来月で、検察側の求刑は懲役6年、犯人側の弁護人は執行猶予を求めている、という状況です。
犯人は一旦逮捕されましたが、その後身柄の拘束を解かれ、なんと自己破産をしています。「損害賠償、慰謝料など経済的な謝罪の余地はない」と、犯人の弁護人から言われました。
犯人に支払い能力が無いので、犯人同様、遺族に対して謝罪もしない家族に、慰謝料を請求したいと考えております。犯人の家族に対して慰謝料等を請求することは可能でしょうか?法律上は、犯人が破産して経済的余裕がなければ、遺族側は、正式な謝罪も、慰謝料も無く、泣き寝入りをするしかないのでしょうか。
(30代前半:女性)
犯人に対する不法行為に基づく損害賠償請求は、民事裁判で訴えを提起し、確定判決を得て、差押え等の強制執行手続を行うことになります。
しかし、近年裁判の迅速が図られているとはいえ、確定判決を得るまでには長い時間を要し、手数、費用もかかります。また、高額の損害賠償請求を認める判決を得ても、犯人に経済力がなければ、文字通り画餅でしかありません。何の罪もない犯罪被害者にこのような精神的・経済的負担を強いるのは、犯人が自己破産等の方法で民事責任を逃れることを思えば、酷であるとしか言いようがありません。
しかし、未成年者による犯行で、保護者にも責任を追及できる等例外的な場合でないかぎり、犯人の家族に責任を追及することは認められません。また、「謝罪しない」ことによる慰謝料請求も、その態様が独立に不法行為を構成するような場合でない限り、認められないのが原則なのです。
もっとも、犯人が何ら謝罪せず示談にも応じないという事実は、刑事責任(特に量刑)を判断する場合の一要素となります。また、「厳罰を処してほしい」等という被害者の心情も相当程度配慮されるようです。
犯罪被害者に対する国の保護、支援も、わが国ではいまだ十分であるとはいえませんが、犯罪行為によって生命身体を侵害された被害者・遺族に対して、国から見舞金が出されるというものがあります(「犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律」による支給。「犯給法」と略称されています)。
同法により支給される給付金には 、遺族に支給される「遺族給付金」、重傷病を負った者に支給される「重傷病給付金」、障害が残った者に支給される「障害給付金」の3種類があります。
給付の申請は、住所地を管轄する最寄りの警察署または警察本部で受け付けています。ただし、申請期間に制限があり、原則として、犯罪行為による死亡、重傷病又は障害の発生を知った日から2年以内、犯罪が発生した日から7年以内に申請を行わなければなりません。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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