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なっとく法律相談  2006年3月20日 更新

社員旅行への参加は強制できる?

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Q.

 このたび、勤務する会社で社員旅行が行われることになりました。当日予定があり、旅行には参加できないのですが、社長らは「正社員は強制参加だから来い」と言い張ります。
 どうしても参加したくないのですが、給料がカットされたりはしないのでしょうか? そもそも、社員旅行のような行事に強制参加させることができるのでしょうか?

(20代前半:男性)

A.

 社員旅行の不参加を理由に賃金がカットされるかは、社員旅行が労働時間と認定されるか否かによります。労働時間に対しては、事業主は賃金を支払わなければならないからです。労働時間とされない行事には、参加しなくても、賃金をカットされたりするなど法律上の不利益が生じることはありません。
 社員旅行のような行事が労働時間に当たると言えるためには、

  1. 事業主が、その行事を会社の事業に必要なものと考えて参加を強制していること
  2. 社会通念上も、その行事が会社の事業に必要なものといえること

が必要です。
 2. については、社員旅行は、一般的に「社員間の親睦を深めることを目的とする行事」として、労務管理上必要であると考えることもできます。
 では、1. についてはどうでしょうか。

 一般的な強制参加の社員旅行は

  1. 平日の所定労働日に社員旅行を実施する。
  2. 休日に休日出勤命令を出して社員旅行を実施する
  3. 平日と休日に社員旅行を実施する

ような場合が考えられます。

a. について
 所定労働日ですので、社員旅行は出張扱いです。したがって社員旅行不参加の場合は欠勤となります。当然その分お給料はカットされます。ただし、所定労働日ですので有給休暇が使えます。
b. について
 36協定に基づく休日出勤命令ですので、社員旅行は強制参加です。社員旅行に参加した従業員さんに割増賃金が支払われます。しかし、不参加の場合でも休日出勤に対する欠勤控除はありません。つまり、お給料が減らされることはありません。ただし、有給休暇は使えません。また、休日出勤命令に従わなかったということで、賞与等が減額されることがあります。また、休日出勤(社員旅行)参加者に対して振替休日が与えられる場合は、休日出勤は所定労働日の出勤となりますので a. と同じになります。
c. について
 例えば、金曜日に出発して、2泊3日で日曜日の夜に帰ってくるような社員旅行の行程です。基本的には a. b. を足して考えてください。

 では、強制参加の社員旅行に対する拒否権の問題ですが、

a. について
 有給休暇の行使は労働者の権利ですから、問題なく行使できます。つまり、社員旅行を拒否できると思ってください。
b. について
 一般的には、終業規則等に「労使協定がある場合は休日出勤を命じる。従業員は特段の事由がない限り、休日出勤命令を拒否できない」という内容の規定があります。

 したがって、特段の事由がなければ休日出勤命令は拒否できないと考えてください。有給休暇の行使も出来ません。

 「当日予定があり」ということですが、当日の予定が身内の結婚式等でしたら特段の事由に該当すると言えるでしょう。しかし、当日の予定が、単なる友達との遊びに行く約束だけでは特段の事由とまでは言えないでしょう。当日の予定の重要度を考えて判断してください。

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