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なっとく法律相談  2006年4月 4日 更新

引越前の住所に届いた郵便物を開封された!

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Q.

  郵便局に転居届を出していたのに、郵便物が以前住んでいたアパートに誤って配達されてしまい、そこの住人が開封しました。その上で受け取り拒否をしたらしく、私のところに転送されてきました。郵便物はかなり汚れた状態で、内容は解約したカード会社からの利息の返金計算書でした。私の銀行口座名、カード番号、返金金額等が書かれています。
開封した人を訴えることはできますか?

(30代・女性)

A.

封書は法律上「信書」といいます。「信書」とは、特定人がその意思を他の特定人に伝達する文書をさします。
 信書の秘密は、憲法上「通信の秘密」として保障されていますし(21条2項)、刑法上は「信書開封罪(133条)」として保護されています。
 この罪は、封をしてある信書を正当な理由なく開封した者を1年以下の懲役または20万円以下の罰金に処すというものです(他人の信書を隠匿した者は、信書隠匿罪刑法263条)で処罰されます)。

 同罪は親告罪なので、第三者が告発することはできませんが、被害者自らが被害届を出すことには、もちろん問題はありません。
 ただ、本件は、自宅住所に他人の宛名で届けられた郵便物を開封したものであり、不審に思って開封したということも考えられますから、それが「正当な理由」にあたると判断されることが考えられます。
 また、本件は、誤配された郵便物が開封されたものですが、配達されてきた郵便物を誤配されたものと気付かず、自分宛と思い込み、うっかり開封してしまうことは状況的にありえます。このように、過失によって信書を開封したと認められる場合には、同罪に過失犯処罰規定がない以上、同罪で処罰することはできません。

 なお、誤配された郵便物を勝手に処分・拾得した場合は、遺失物横領罪(刑法254条、1年以下の懲役または10万円以下の罰金もしくは科料)にあたります。本件では、開封後郵便局に届けていることから、本罪で罰することはできません

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