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なっとく法律相談  2006年4月17日 更新

酒気帯び運転で4回目の違反、実刑は確実!?

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Q.

 先日、検問に引っかかり、0.25ミリグラムの検知となりました。実はこれが4回目です。
 3回目のとき、公判で執行猶予付きの判決となりました。4回目であるということから、情状酌量の余地なく実刑となるのでしょうか。4回もやって、反省の色がないと言われても仕方ありません。
 実刑が確実なのであれば、上司に速やかに事情を説明し、退職届を受理していただこうと思っています。ご回答、よろしくお願いいたします。

(30代:男性)

A.

 執行猶予とは、刑の執行を猶予するに足る情状があるとき、刑の執行を一定期間猶予する処分です(刑法25条)。

 猶予期間中何事もなかった場合には、刑の言い渡しは効力を失い(刑法27条)、以後その刑が執行されることはありません。

 この制度は、前科に伴う不利益を避け犯罪者の更生に役立てることを目的として、特別に刑の執行のみを猶予する趣旨なので、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 前に禁固以上の刑に処せられたことがない者
  2. 前に禁固以上の刑に処せられたことがあっても、その執行終了後または執行の免除を受けた後5年の期間内に禁固以上の刑に処せられたことがない者
  3. 前に禁固以上の刑に処せられたことがあっても執行猶予中の者(ただし、保護観察中でない者)が、1年以下の懲役または禁固の言い渡しを受け、情状が特に軽いとき。

 酒気帯び運転の法定刑は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金(道路交通法65条1項、同117条の4 第 3号)になります。なお、酒酔い運転では、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(道路交通法65条1項、117条の2第1号)。

※飲酒運転の罰則引き上げを柱とした改正道路交通法が、6月14日に成立、6月20日に公布されました。公布から3ヶ月以内に施行されることになっています。

 改正法では、酒酔い運転の「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が「5年以下の懲役、100万円以下の罰金」に、酒気帯び運転が「1年以下の懲役、30万円の罰金」から「3年以下の懲役、50万円以下の罰金」に引き上げられます。


 したがって、今度の違反で懲役刑(実刑)に処せられる可能性があり、そのときは、前回の執行猶予は必ず取り消されてしまいます(必要的取消し、刑法26条)。

 この場合には、執行猶予が取り消された上、前回宣告された懲役刑の期間に今回の懲役がプラスされます。たとえば、以前懲役1年執行猶予2年であった者が懲役2年に処せられると、1年プラス2年で、今度は3年間の懲役となるのです。


 本件は執行猶予中の再犯なので、通常なら実刑判決が下されると考えられます。ただ、「情状特に酌量すべき」とき(刑法25条2項)にあたる場合には、再度の執行猶予が言い渡されることがないではありません。ただ、妊娠中で出産を真近に控えているなど、特別な場合に限ると思ってください。


 ところで、たとえ実刑が予想されるとしても、会社を自分から辞めることはお勧めできません。

 本件では犯罪事実については争う余地がありませんから、公判での弁護活動は情状面に力が注がれることになります。

 この点について、酌量減刑刑法66条)を行うには、家族の存在・社会復帰後の更生可能性(定職の有無)などが考慮されます。

 待っている家族、再び働ける職場があるとないでは、裁判官の心証は大違いなのです。情状証人として家族や会社の上司などが出廷し、将来の監督および再犯防止について証言を得ることができれば、刑が軽くなる可能性があります。

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