トップページ > なっとく法律相談 > 空き巣の犯人は同僚!?会社は責任はないの?
なっとく法律相談 2007年4月 3日 更新
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現在、会社の寮に住んでいます。先日、仕事から帰ると、空き巣に入られていました。警察と会社には報告しましたが、同じ職場に一人思い当たる人物がいます。同じ寮に入っている者で、事件の3日前から無断欠勤していました。窃盗の前科があり、執行猶予中とのことでした。
約1ヶ月後に、盗品が質屋から出てきたと、警察から連絡がありました。盗品を売りにきたのもその人物で、指紋も一致したとのことです。
犯人が逮捕されるのは時間の問題だと思いますが、警察から、盗品を質屋から買い戻さなければならないと言われました。空き巣被害に遭い、更に負担を強いられるなんて、悔しくて仕方ありません。その間、会社からはまったく知らない顔をされていました。
会社の管理責任などは、問われないのでしょうか?
(30代:男性)
まず、空き巣にはいった窃盗犯人は、あなたに生じた損害について損害賠償責任を負いますが(民法709条)、その者に資力がなければ、請求しても功を奏しません。
そこで、使用者である会社の責任を考えますと、民法715条に使用者責任が規定されています。この責任が認められるためには、被用者の行為が「事業の執行につき」なされたことが必要です。「事業の執行につき」とは、外形上職務の範囲内の行為と認められればよいと広く解釈されていますが、本件のような窃盗行為は職務の範囲内の行為とはいえません。
また、会社の寮についても、入寮者の行為についてまで会社が責任を負っているわけではありません。監督義務者としての責任(民法714条)が認められるのは、未成年者等について法定の監督義務のある者に限られます。
したがって、仮に、その人が空き巣の犯人であると判明した場合でも、会社に法的責任を追及するのは困難だと思われます。執行猶予中であることも、それのみで会社の責任が重くなるわけでありません。会社が責任を負うのは、例えば、寮で空き巣事件が多発しているにもかかわらず、寮の部屋の鍵が壊れているのを放置していたというような事情のある場合に限られるでしょう。
もっとも、あなたは、質屋に対しては盗まれたものの回復を請求することができます。民法上、盗品を公の市場で盗品と知らずに買い受けた者からは、この者に代金を払わないと返してもらえないとされていますが(民法193,194条)、質屋については質屋営業法の規定があります。同法22条によると、質屋は盗品であることを知らずに買い受けた場合でも、盗難のときから1年間は、無償で被害者に返還しなくてはならないとされています。
実務上の運用については、過去の法律相談で扱っておりますので、そちらの記事(質屋にあった盗品、買い戻さなければならない?)をご参照ください。
集計期間: 2008年8月31日-9月6日
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