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なっとく法律相談  2007年4月23日 更新

口約束で預けたお金、返してもらえる?

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Q.

 私の母が、再婚した男性と別れる際に、自分の財産を取られない様に、叔母 (母の妹)にお金を預けました。2年前のことです。貸し借りの話ではなく、預かってもらうという話でした。ただ、「すぐに返さなくていい」と言ってしまったようです。

 その後、母は離婚し、孫も生まれたことからお金が必要になり、叔母にお金を返してほしいと言いましたが、返せないと言い出したのです。叔母は、母から預かったお金を株か何かに使ったらしく、「解約すると元金を割るから」と言い訳をしています。

 契約書を作成していないと、お金を返してもらえないのでしょうか。金額が大きいので心配です。

(20代:女性)

A.

 契約書などの書面を作成しなくても、当事者間で意思の合致があれば、契約は成立します。従って、契約の存在が確認できれば、お金を返してもらうことはできます。本件では、あなたの叔母はお金を受けたった事実は認めているようですから、ここでなんらかの書面を作成しておいたほうがいいでしょう。


 お母様と叔母とのあいだで、お金を預かってもらうという合意がなされたのであれば、消費寄託契約(民法666条)が成立しています。消費寄託とは、例えば銀行預金のように、預かった側は、預かった物を消費することができ、同種・同等・同量の物を返還すればよいという契約です。

 お母様が「すぐに返さなくていい」と言ったことについては、意思解釈の問題となります。「特に返還の時期は定めない」という程度の意味であれば、いつでも返してもらうよう請求できます(民法666条2項)。あるいは、お母様の離婚時の状況からすると、「離婚に際して財産を取られる危険がなくなるまで預かってほしい」という意味にも解釈できます。お母様はすでに離婚され、その危険も去ったといえるでしょうから、直ちに消費寄託契約に基づく返還請求ができます。

 仮に、お金は「預かったのではなく借りたものだ」と言われた場合でも、返還の時期が来ていれば直ちに、期間の定めのない契約であっても相当の期間を定めて、返してもらうよう請求できます(民法591条1項)。


 あなたの叔母の「解約すると元金を割るから」という言い訳の言葉は、お金を返す約束があったことを認めているように理解できます。そこで、直ちに全額の返還を要求するよりは、返還の期限を延ばしてあげる等を提案し、この時点で、契約書等の書面を作成しておくべきでしょう。返済計画についても話し合い、とりあえず、お母様が現在必要とされる分だけを返してもらい、残りは分割返済とする方法も考えられます。

 契約書の作成に応じない場合でも、お金を返還する約束があったことを認める言葉は、なんらかの方法で記録しておくべきです。金銭を受け取ったことは認めても、返還する約束があったことが証明できないと、もらったもの(贈与)だと言われかねません。内容証明郵便で、「預けているけど、○年○月○日まで猶予する。異議があれば○日以内に書面で回答せよ」という旨の文書を送っておくといいでしょう。

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