トップページ > なっとく法律相談 > 修理に預けた車でスピード違反をされた!
なっとく法律相談 2007年5月17日 更新
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警察からスピード違反の通知が届き、確認してみると、その日は修理の為、車をディーラーX社のガレージに預けていた日でした。違反場所が、預けた場所よりかなり離れた郊外であったので、ガレージ会社に調べてもらったところ、X社の従業員が別の場所で塗装をした後、帰りが遅くなったからといって、会社に無断で私の車を使用して帰宅していた事が判明しました。
X社に電話して責任者と話したいと伝えましたが、会ってくれません。スピード違反分だけ払って、おしまいにしようとしています。車を無断使用され、そのうえ、スピード違反の事実まで発覚しているのに、会社としての責任はないのでしょうか。
(40代:女性)
あなたとX社とのあいだには、車を修理するという契約が成立していますので、X社に対しては、この契約に基づいて責任を追及する方法があります。車の修理にあたり、会社の責任であなたに損害が生じた場合には、会社に対して、債務不履行として損害賠償を請求できます(民法415条)。
あなたの車を無断で使用したのは従業員ですが、会社は、契約を履行するにあたって、使用している者の行為についても責任を負います。会社は、従業員のようないわゆる「履行補助者」を使うことによって利益を得ている以上、履行補助者の過失(本件では故意行為ですが)についても、会社に責任が認められるわけです。
本件の契約は、民法上、車を修理するという請負契約ですが、その間、あなたの車を預かるという寄託契約の側面を有する混合契約といえます。会社は、修理にあたって、あなたの車を注意して取り扱う義務(善良な管理者の注意義務、民法400条)を負っています。さらに、預かった車を、あなたの承諾なしに使用することは、民法上禁止されています(658条1項)。使用が許されるのは、ガレージから修理工場までの間等、修理のための移動に限られるでしょう。
従って、あなたの車を使用して帰宅した従業員の行為は、明らかに民法658条1項違反であり、会社は、この点について損害賠償責任を負います。
会社は、スピード違反の反則金(あるいは罰金)は払うようですが、あなたに生じた損害としては、従業員が帰宅するのに使ったあなたの車の使用料、ガソリン代等が考えられます。また、郊外まで乗って帰ったようですので、走行距離によっては、車の時価評価の低下分も問題とできるでしょう。車に損傷がないかどうかも確認します。
結果的には、修理代金の減額となるかと思われます。損害額を確定したうえで、会社に内容証明郵便を送る方法もありますが、まずは、損害賠償責任を追及することを告げたうえで、修理代金の減額等を交渉してみてはいかがでしょう。
集計期間: 2008年6月29日-7月5日
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