トップページ > なっとく法律相談 > 友人から買ったバイクにローンが残っていた!
なっとく法律相談 2007年5月31日 更新
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先日、友人から「バイクを売りたい」という話があって、十数万円で購入しました。
ところが、名義変更するため軽自動車届出済証を確認したところ、所有者はバイクの販売店で、友人が組んだローンが残っていることがわかりました。友人に残りのローンを支払うよう求めましたが、「来年までは余裕がない」と断わられてしまいました。
私としては、友人がローンを払うことができない以上、この契約はなかったことにしてバイクの代金を返してもらいたいのです。しかし、ローンが残っていたことについては私の確認が不十分だったという面があるので、果たしてそういう主張ができるのか、心配しています。
また、友人のローンを肩代わりするとしたら、どのようにすればいいのでしょうか。
(20代:男性)
バイクの所有者が販売店になっているのは、売買目的物の所有権移転時期を買主の代金完済まで遅らせるとの特約によるものと考えられます(所有権留保特約)。
これは、代金が支払われない場合に売買代金を担保する目的でなされるものです。所有権を留めておけば、代金の支払いが滞った場合に、確実に目的物を引き上げることができるからです。
そうだとすると、友人からバイクを買ったあなたに対しても、バイク販売店は所有権に基づいてバイクを返すよう求めることができるように思われます。
この請求に対して、もし目的物がバイクや車のような登録制度がない物で、あなたが友人に所有権がないことを知らなかった場合には、即時取得(民法192条)を主張して、返還を拒むことができます。
即時取得とは、簡単に言えば、相手方に処分権限がないことを知らずに動産取引をした者を保護する制度です。動産は不動産と異なり頻繁に取引されるため、取引のたびにいちいち相手に処分権限があるのか調べることはできません。そこで、一定の場合に取引の安全を保護することにしたのです。
ただ、即時取得は、登録制度がある物には適用されません。登録制度がある物の所有者は登録されているはずなので、所有者を調べることは容易だからです。
バイクには登録制度があるため、本件売買に即時取得は適用されません。したがって、あなたは販売店の返還請求を拒むことはできないということになります。友人は「来年までは払う余裕がない」と言っているので、ローンの支払いもすでに滞っているかもしれません。そうだとすると、バイクも早晩引き上げられる可能性があります。
そこで、あくまでバイクを自分のものにしたい場合には、販売店に掛け合って、ローンの残額につき債務者をあなたとして組み替えてもらうことが考えられます。しかし、この方法は販売店に拒否されればそれまでです
では、友人のローンを肩代わりして払う方法はどうでしょうか。この場合、販売店に対して友人の代わりに支払いを続け、友人に対してはローン残高相当分の返還請求をすることになります。これならば、バイクが引き上げられることはありません。
ただ、この方法では、販売店と友人の契約に基づいて、一旦は所有権が友人に移ることに気をつけなければなりません。あなたが登録上も所有者となるためには、速やかに登録手続をする必要があります。
友人との契約自体を解消する場合、バイクに登録制度があることから、バイクが他人物であることに気づかなかったことはあなたの過失となるとも思えます。
しかし、民法上、他人物を売買の目的とする契約自体は有効であり、その上で、他人物の売主は真の所有者から権利を取得して買主に移転する義務(民法560条)が課されているのですから、それができない場合には、契約の解除(541条、561条)が認められます。
契約の解除により、各当事者は互いに原状回復義務を負います(民法545条1項)から、あなたは、支払った代金について、支払時からの利息とともに(同条2項)、返還を請求することができます。
集計期間: 2008年5月4日-5月10日
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