トップページ > なっとく法律相談 > 月250時間以上働いて月給4万円!?
なっとく法律相談 2007年6月21日 更新
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友人が美容院で働いているのですが、1日11.5時間、月25日で月給4万円という条件だそうです。
一応毎月少しずつ上がることは上がるのですが、こんな安い給料が認められるのでしょうか?
(10代:男性)
昔から、どこの国においても、特殊な技術を習得するために、「弟子入り」という制度がありました。弟子入りした者は「修行中」であるため、自由時間は与えられず、また報酬も受けられずに、仕事の補助をしたり家事を手伝ったりしながら技術の伝承を受けるというものです。
このような制度が特殊技術の習得と後世への継承に貢献したことは否めませんが、現在のわが国では、労働基準法に反し、違法と評価されます。
労働基準法は、労働者が人たるに値する生活を営むために必要な生活の資を得るために必要最低限の労働条件を定めた法律です(1条参照)。
通常、労働者は使用者よりも社会経済的に弱い立場にあるため、使用者に搾取されがちです。そこで、労使関係を律することによって労働者を保護するため、同法が定められました。
ただ、同法は労働者を保護する目的の法律であるため、「弟子入り」のような関係の、あらゆるものに適用されるわけではありません。
志を同じくする者が集まって団体を作り、その中で先輩が後輩を指導したり、「受講料」を取って技術を教えるような形態は、使用者と労働者の関係にあるとはいえず、同法の適用を受けません。
本件で、あなたの友人は「職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者」(9条)であり、美容院は「事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者」(10条)であり、労働基準法の規律を受ける労使関係が成立していると認められます。そこで、美容院は、賃金、労働時間、休日その他の労働条件につき、労働基準法の規定を遵守しなければなりません。
1日11.5時間、月25日で月給4万円という条件は、最低賃金に関する規定(28条)、労働時間に関する規定(32条)等に反し、明らかに違法です。毎月昇給があるか否かとは関係がありません。
集計期間: 2008年5月11日-5月17日