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なっとく法律相談  2007年8月23日 更新

相手側の家族の反対で結婚できません

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Q.

 7月31日に結納も済ませ、9月1日に挙式予定です。それなのに、「お姉さんが反対している」という理由で、「結婚が出来るかわからない」といわれています。
 仕事も辞め、マンションも8月16日で解約しています。それなのに、結婚式の招待状も送ることが出来ず、本当に途方に暮れている毎日です。
 こんな時、どうしたら良いのでしょうか。

(30代:女性)

A.

 まずなすべきことは、一刻も早く彼と話し合い、本当の気持ちを確かめることです。仲人がいるなら、間に入ってもらってもいいでしょう。
 挙式まで、あと一ヶ月もありません。この期に及んで優柔不断な言動を取る相手に、ずるずると付き合っているべきではありません。普通なら、新しい生活を心に描いて毎日を過ごす、一番幸福な時期であるはずなのです。

 婚約は、男女間に将来結婚しようという合意があれば、成立します。結納を済ませ、挙式予定日も決まっているのであれば、その成立は外形的にも明らかだといえます。しかし、婚姻意思のなくなった相手を、無理やり婚姻させることはできません。
 婚姻意思がなくなったというのであれば、その理由を明確にさせること、それから、現実に立ち返って、結婚式場のキャンセル、お世話になった方や仲人への報告等をします。同時に仕事や居所の確保に着手して、あなたの生活やキャリアに、これ以上のダメージが及ぶことを避けなければなりません。
 その上で、相手から受けた精神的損害につき、損害賠償を請求することを考えましょう。

 婚約は、婚姻の約束という「契約」ですから、正当な理由もなく婚約を履行しない者に対しては、債務不履行責任民法415条)を追及することができます。
 また、婚約者としての地位を侵害した不法行為として、損害賠償を請求することも考えられます。
 では、「姉の反対」が正当な理由といえるでしょうか。
 この点については、婚約関係は夫婦生活の実態を備えるまでに至っていない関係であることから、内縁関係や婚姻の解消の場合よりも、正当理由については緩やかに考えるべきだとされています。
 たとえば、結婚式の打ち合わせの際に男性側の母親が取った言動や、男性が万事母親の言いなりになっていたことから、女性が男性との結婚生活に入ることに自信を失い、自分の両親にも反対されたため、女性側から婚約の解消を申し出た事案で、婚約解消によって男性が精神的に受けたという損害については賠償責任を認めませんでした(東京地方裁判所の裁判例)。
 そして、当事者以外の者(女性側の両親)が反対し、婚約当事者に対して婚約を解消させることを決断させた行為についても、不法行為責任を認めませんでした。

 本件の「姉の反対」が、あなたの人柄、言動や思想に対する正当な不安や気がかりから出た真摯なものであれば、正当な理由と認められる可能性がないとはいえません。
 しかし、そうでないならば、精神的損害に対する賠償が認められる可能性が高いと考えます。

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