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なっとく法律相談  2007年12月 5日 更新

販売員の説明不足により、高額な携帯代の請求が来た!

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Q.

私の息子が一人暮らしをすることになりました。インターネットを使うのに、携帯電話を利用して接続できれば便利だと思い、機種変更のついでに「携帯とパソコンをつないでインターネットを利用したい」とショップの店員に話したそうです。
店員は、「出来ます。料金はすべて定額の中に含まれています」と言ったため、契約をし、安心して、使用することにしたそうです。
それで、安心して使っていたところ、通信事業者であるS社から「料金が80万円に達していますが、大丈夫でしょうか」という旨の電話があったそうです。
それで、改めてショップに行き、今度は店長に話をしたところ、「担当した店員に確認したが、そのような説明はしていないと言っている」というのです。通信料金については直接利用者に請求が行くので、ショップはその後はタッチできないとのことです。
息子は、高額な費用がかかると分っていれば、わざわざ携帯を使ってパソコンを利用しようとは思わなかったはずです。良い解決策があれば、ぜひ取りたいと思いますので、よろしくお願いします。

(50代:男性)

A.

 携帯電話をめぐっては、様々な料金トラブルが発生しています。
 よくあるパターンとしては、「新しいタイプに変えると○ヶ月料金が無料」と、機種変更すれば料金が安くなると宣伝しながら、短期間で解約した場合に思わぬ料金がかかるとか、携帯電話の利用方法の説明不足、説明の誤りから、客が予期しなかった料金を負担することになる等が見られます。
 前者のパターンでは、「機種を変更する」という契約に付随するサービス自体の説明に不十分な点があると考えられるため、消費者契約法に基づき契約を取り消したり(消費者契約法4条1項1号、2項)、錯誤による無効を主張したり(民法95条)することが可能です。
 事業者は、専門家として商品に関する良質な情報を多く有しており、それは素人である消費者とは比べ物になりません。 事業者はそのような有利な地位にあるわけですから、商品の長所ばかりでなく、商品を購入することにより消費者が被るかもしれない不利益をも、消費者に説明する義務があると考えられるのです。
 そうでなくては、契約当事者である事業者と消費者は実質的に同じ地位にあるとはいえず、消費者は不当に不利な立場に立たされることになります。それが、「事業者の説明責任」の所以です。

 しかし、後者のパターンでは、事業者は、端末機器という商品や、付随するサービス内容について説明責任を怠ったわけではありません。事業者は、「データ通信」という端末利用方法によって発生する料金が「パケット通信」料金に含まれないことについて、間違った情報を消費者に与えたにすぎません。このような場合でも、説明責任を追及できるでしょうか。
 もちろん、商品の利用の仕方によっては料金負担が大きくなる可能性があることも、事業者は説明すべきですし、特に、消費者から質問があった場合は、誤った情報を提供しないよう、慎重に対応すべきでしょう。しかし、法的責任を追及できるかというのは、また別の問題です。
 商品の利用方法すべてに関し、それにかかる料金につき事業者に説明責任を課すというのは、事業者の負担が大きくなりすぎて現実的ではありません。
 また、本件では、端末機器を購入するという契約、および、端末を本来的用法で利用した場合に、事業者が「パケット料金」という特別価格で、通話や携帯サイトの閲覧等本来的用法に従った通信サービスを提供するという内容の契約と、端末を「データ通信」という別のサービスに利用した場合にかかる契約は、別個のものといえるからです(端末をダイヤルQ2等のサービスに利用した場合を考えてください)。
 以上より、少なくとも法的には息子さんが料金の支払義務を免れることはできないと考えます。

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