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なっとく法律相談  2007年12月27日 更新

鳥インフルエンザの原因となるので、ペットを処分しろと言われた!

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Q.

 私達家族は動物好きで、インコ、犬、を飼育しています。特にセキセイインコは交配すると羽根色が美しく、世話も楽なので、最盛期は30羽ほど屋外に小屋を造り、子供達と楽しんでいました。
 ところが数年前から鳥インフルエンザが社会的問題となり、近所の住民(これが何と内科の開業医)から殺処分の通知。当家の親類が借家で、この方が大家なので対応に困っています。
 殺処分しないと契約解除や医療拒否(行くつもりはありませんが)などの嫌がらせをされないか心配です。どうか良きアドバイスをお願いします。

(40代:男性)

A.

 家畜の伝染病が発生・流行した場合、殺処分や移動の制限等の措置を命じる行為は、「家畜伝染病予防法」に基づいてなされる行政処分にあたります。
 行政処分は、国民の権利利益に直接の影響を与える行為なので、法律の根拠に基づいて、権限のある担当行政庁しか行うことはできません。たとえ国の機関であっても、権限外の行政庁が行うことも許されないのです。
 たとえば、鳥インフルエンザ等の家畜伝染病がある地方に発生したとすると、その地方の都道府県知事は、飼育者・管理者からの届出を受けて、農林水産省令で定める手続に従い、その旨を当該家畜またはその死体の所在地を管轄する市町村長に通報するとともに、農林水産大臣に報告しなければならない義務があります(家畜伝染病予防法4条4項)。
 農林水産大臣はその報告を受けて、当該地方自治体とともに、蔓延予防のための措置を取っていくことになります。
 したがって、一私人である近所の医師が、相談者に殺処分を命じられるわけがありません(医師であることは何の関係もありません)。これは、その地で現に鳥インフルエンザが発生していたとしても、何ら変わりません。処分は、法律で定められた手続の通りに行われなければならないのです。

 また、親族と大家の賃貸借契約関係については、親族自身に債務不履行がないのに、「あなたの親類が鳥を処分しないから」等という理由で契約を解除できるはずがありませんし、解約申し入れ(借地借家法27条)の正当事由にもあたりません。仮に将来、契約解除の通知などをされたとしても、法的に対応することができます。

 さらに、医師が「従わなければ考えがある」「私が処分する」等と言った場合には、財産(セキセイインコ)に対し害を加える旨を告知したものとして、また、「借家契約を解除する」等と申し向けた場合には、親族の財産(借家権)に対し害を加える旨告知したものとして、刑法上の脅迫罪222条)、強要罪223条)にあたる可能性もあります。

 以上のように、医師の要求は法的に全く拘束力を持ちません。このような不当な要求に従う必要はありませんので、ご安心ください。

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