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なっとく法律相談  2008年1月16日 更新

『女性しか入居できない』という規約は有効ですか?

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Q.

 ある分譲マンションの購入を検討しているのですが、管理規約で「女性しか入居できない」と定められていることがわかりました。
  住居の使用の権利を性別で差別するのはおかしいと思いますが、この管理規約は有効なのでしょうか?

(20代:男性)

A.

 憲法14条1項は、「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別・・・において差別されない」と定めているため、性別による差別は、憲法の平等原則に反し違憲となります。
  しかし、憲法は国民と国家の関係を律する法律です。すなわち、憲法は国民の権利利益が国家によって侵害されることを防止し、もし侵害された場合には、憲法の適用により国家の行為を違憲無効とするために存在するのです。
  したがって、憲法の規定が国民と国民の関係を直接規律することはありません。

 もっとも、私人間であれば人種や性別による差別がまかり通るというのも不合理です。特に、大企業などの社会経済的に強大な権力をもつ団体は、国民にとって国家と同様の優越的地位にあるため、そのような団体との関係でも国民の権利利益を保護する必要が出てきます。
  そこで、憲法の規定の趣旨を私人間の法律関係を規律する法律に充填することで、間接的に憲法を適用するという方法がとられています。たとえば女子社員の給与が男子社員に比べて不当に低いことが争われる場合には、民法90条公序良俗違反の規定)に憲法14条1項の趣旨を読み込んで、そのような賃金体系は無効だと結論されます。
 
  ただ、これは契約の締結によって特定の法律関係に入った後の話であり、契約の締結前からこの論理が妥当するわけではありません。
  契約を締結しようとする者は、「契約自由の原則」により、自己が契約を結ぶ相手を自由に決定することができます。例えば、ある宗教団体が他の宗教信者の雇用を拒むことは自由であり、ある女子大が男子の入学を拒否することも原則として自由なのです(但し、あまりにひどいときはこの限りではありません)。
  本件でも、私人である不動産会社が、女性の嗜好・ニーズに合う仕様のマンションを建築運営し、そのために女性とのみ売買契約を締結し、居住者を女性に限ると管理規約に定めることは、合法的な理由があり憲法に触れるとまでいえないということになります。

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