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なっとく法律相談  2001年9月18日 更新

メールって会社の上司が読んでいいの?

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Q.

 私の勤めている会社では、会社からメールアドレスが支給されているのですが、会社の上司が、部下のパソコンを勝手に起動し、パスワードを入力しメールの内容を閲覧しています。
 しかもその中から私用のメールだけを他の部下に回覧などをして、いじめのような行為を行っています。結局その子は会社を辞めることになりました。

 これは正当な行為なのでしょうか?

(30代前半:男性)

A.

 近年、インターネットの利用が急速に普及し、企業でも従業員にメールアドレスを配布するところが増えてきています。そうした中で、従業員が就業時間中に私的な内容のメール(以下「私用メール」と呼びます)を送受信することが問題となっています。

 一般的に言えば、会社のパソコンやネットワークは会社の財産ですから、その利用の仕方については会社が決めることができ、従業員はそれに従わなければなりません。
 また、一般的に従業員は勤務時間中は会社に対して業務専念義務を負っていますから、勤務時間中に私用メールを作成して送信したり、受信した私用メールを読んだりすると、業務専念義務との関係でも問題となります。
 加えて、私用メールによる機密漏洩やコンピュータウイルス感染などの危険があります。会社のメールアドレスを使って就業時間中に送信されたメールがウイルスに感染していたために第三者に損害を与えたような場合、会社自身が従業員の行為につき第三者に対して使用者責任民法715条)を負う恐れもあり、会社側が従業員のメールの使用状況や送受信された内容について関心を持つのは当然といえます。

 以上から、

  1. 就業時間中であって、
  2. 会社のパソコンやネットワークを使い、
  3. 会社のメールアドレスを使っているような場合、

会社側が従業員のメールをチェックすることは指揮命令権業務監督権の行使であり、必ずしも違法とはいえないと考えられます。ただ、会社としてはチェックの内容や方法、範囲などについて、従業員との間で合意し、就業規則等の形で明確にしておくのが望ましいといえます。

 もっとも、ご相談のように、上司がチェックした内容を回覧するような行為は、正当なチェックの範囲を超えたものですから、不法行為民法709条)が成立しうると考えます。

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