トップページ > なっとく法律相談 > 家賃の正当な受取人はどちら?

なっとく法律相談  2008年3月13日 更新

家賃の正当な受取人はどちら?

トラックバック(0件) ブックマーク:このエントリーを含むはてなブックマーク(0) Yahoo!ブックマークに登録(0) この記事をLivedoor クリップに追加(0)

Q.

 父が死亡し、父の財産であった土地の所有権は母が、その土地上に建つ建物の所有権は私が相続しました。その後、母の希望で建物を新築し、その費用は母と私の2人で半分ずつ負担しました。新築した建物には二世帯に部屋を貸すことが出来ますが、部屋を貸した場合、家賃は母と私のどちらが受け取るのが正当なのでしょうか?

(30代:男性)

A.

 家賃の正当な受取人は賃貸借契約の名義人ですから、原則として建物の所有名義が誰であるかとは関わりなく、お母様とあなたとのどちらが貸し主としてその建物を貸すのか、によります。
 ただ、建物の所有者が貸し主になるのが普通といえます。そして、ご質問からは新築後の建物の所有権民法第206条)がどなたにあるのかが明確ではありませんので、新築後の建物の所有権(建物の登記名義)があなたに100%ある場合と、お母様とあなたとの共有(建物の登記名義が共有)になっている場合とに分けて考えてみましょう。

 まず、新築後の建物の所有権が100%あなたにある場合、あなたが貸し主として建物を第三者に賃貸し、あなたが借り主から家賃を受け取る(同法第601条)事になるでしょう。そして、家賃の授受とは別の問題として、あなたはお母様に対し土地の利用対価を支払ったり、また、建物の新築費用をお母様が半分負担されたのがあなたへの贈与の趣旨であるのならともかく、そうでなければ建物の新築費用のお母様負担部分を返済したりする事になります。

 次に、新築後の建物の所有権がお母様とあなたとの共有になっている場合には、お母様とあなたとが共同貸し主として建物を第三者に賃貸し、お母様とあなたとのどちらともが賃料全額を借り主に請求できることになります。これは、共有物件の賃料は性質上「不可分債権」(東京地裁1972年12月22日判決)だからです。そして借り主はお母様とあなたとの何れかに賃料全額を支払えばそれで全ての貸し主に賃料を支払った事になります。お母様かあなたかが一旦全額受け取った賃料をお母様とあなたとの間でどの様に分配しようともそれは当事者間の話し合いになります。あなたがお母様に土地の利用対価を支払うのは上記同様です。

連情報


トラックバック

※トラックバックは管理者の承認後に行われます。当サイトへの言及リンクが無いトラックバックは承認いたしませんので予めご了承ください。

メールマガジン「知らなきゃ損する面白法律講座」

まぐまぐ!殿堂入りメールマガジン」に選ばれた、法律関係では購読者数No.1のメルマガを毎週火曜日にお届けします。登録は無料です。(詳細

登録はこちらから 

弁護士PRサービス