トップページ > なっとく法律相談 > 犯罪者に対する損害賠償請求の流れ

なっとく法律相談  2008年4月16日 更新

犯罪者に対する損害賠償請求の流れ

トラックバック(0件) ブックマーク:このエントリーを含むはてなブックマーク(0) Yahoo!ブックマークに登録(0) この記事をLivedoor クリップに追加(0)

Q.

 私は先日、の盗難に遭ったのですが一ヶ月程して警察から連絡がありが発見され戻って来ました。
しかし体番号は削られ積んでいた荷物も全部無く修理や再登録などで結構な損害になりました。
犯人は逮捕されており損害賠償を請求したいのですがどの様な手順で行えばよいのか方法が全く分かりません。
警察に聞いても犯人は現在取り調べ中なので犯人の名前や住所を含め、詳しい事は教えてくれません。
何をどうすれば良いのか、また損害賠償を請求するには何が必要なのか教えて下さい。

(30代:男性)

A.

 盗難の被害に遭われたあなたが犯人の名前や住所、そして捜査の状況などについての情報を知りたいとの思うのは当然のことです。

 ご存じかとは思いますが、刑事手続き(犯人を処罰する手続き)と民事手続き損害賠償請求)とは全く別個の手続きとなりますので、警察での取調べ等刑事手続きが終了したからといって自動的にあなたの元に損害賠償金が入ってくる訳ではありません。あなたが犯人に損害賠償を請求するためには、別途民事手続きを起こす必要があります。
 犯人の名前や住所を知る方法として、警察は被害者による損害賠償請求を容易にする観点より被害者連絡制度を設け、身体犯など一定の重大犯罪については犯人の住所・氏名のみならず裁判の結果などについても希望する被害者に連絡するシステムとなっています。盗難は被害者連絡制度の枠外とはなる様ですが、それでも捜査が終了した(犯人が誰か確定した)時点で、犯人の住所・氏名については被害者からの問い合わせがあれば教える習わしとなっています。あなたが警察に問い合わせても犯人情報についてまだ教えて貰えないのは、おそらくは現在取調中だからであり、取調べが終了すれば教えて貰えるでしょう。基本的には逮捕から約3週間以内に取調べは終了するので、その頃を見計らって警察の担当者に問い合わせをなさってはどうでしょうか。
 検察でも被害者等通知制度により、事件の処分結果・公判の期日・裁判の結果などが被害者からの希望あるいは照会があった場合には通知されます。

 損害賠償を請求する為には、刑事事件の確定後、検察庁に刑事確定記録の閲覧・コピーの請求をし、刑事事件の記録の内必要と思われる部分(被害届や実況検分調書、犯人の検察官に対する供述調書など)及び修理費・再登録費用の領収書や積み荷の損害を表す証明書など損害額を立証する証拠を添付して民事裁判を起こすことになります。
 刑事事件が確定していないときでも、犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律第3条により損害賠償請求の為ならば第1回公判期日後は刑事記録の閲覧・コピーが認められます。

 なお、現実問題として、犯人(やその家族)に資力があり被害弁償をする意思があるのであれば、より軽い刑事処分となることを期待して犯人の側から(通常は弁護士を通じて)あなたに対して刑事手続中に被害弁償なりの申し入れがあることが多いでしょう。逆に、犯人やその家族に資力が無ければ、残念ながらあなたがどの様な手続きを採ろうとも無意味となります。

連情報


トラックバック

※トラックバックは管理者の承認後に行われます。当サイトへの言及リンクが無いトラックバックは承認いたしませんので予めご了承ください。

メールマガジン「知らなきゃ損する面白法律講座」

まぐまぐ!殿堂入りメールマガジン」に選ばれた、法律関係では購読者数No.1のメルマガを毎週火曜日にお届けします。登録は無料です。(詳細

登録はこちらから 

弁護士PRサービス