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なっとく法律相談  2008年5月 7日 更新

原油価格高騰により家賃値上げ!従わないといけない?

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Q.

 2年契約の賃貸で入居して6ヶ月になります。

突然、大家から「原油価格の高騰により電気代が上がった。エレベーターのメンテナンスも最近の風潮で金がかかる。だから2000円値上げする。」と要求がありました。
契約で決められている以上、絶対に支払いたくないですが、どうすればよいでしょうか?

(30代:男性)

A.

 2年契約の賃貸借契約を締結したので有れば、契約期間である2年間は、契約当初に定められた賃料に、貸し主もあなたも拘束される、というのが原則です。

 もっとも、社会情勢の変化に対応し、貸し主と借り主との公平を維持する為、契約期間内であっても、契約当事者は一定の要件のもとで、賃料の増(減)額を請求できるとされています(借地借家法第32条1項)。
 この、賃料の増(減)額請求が認められるための要件とは、

  1. 増(減)額請求時において従前の賃料が不相当であること、
  2. 従前賃料の決定時と増(減)額請求時とを比較して、経済事情に変動のあること、

です。
 あなたのケースでは、最近の原油価格の高騰は確かに目を見張るものがあり、(2)の経済事情の変動もある程度は認められるでしょう。
 又、増額幅も2000円と比較的低額なので、現在の賃料や近隣相場が幾らなのかにもよりますが、貸し主の要求もあながち不当であるとまでは思えません

 では、あなたは無条件に貸し主の要求に従わなければならないのでしょうか。
 賃料増額請求権が行使されると、貸し主が増額を要求した時点で客観的に相当と認められる金額に増額された効果が発生します(最判昭和36年2月24日)。
とはいえ、貸し主からの一方的要求だけでは、その要求額が客観的に相当な増加額であるのかは判りませんね
 そこで、増額それ自体や増加額に不満があるときは、借り主は裁判において相当賃料の増額が認容されるまでは、客観的に不相当な賃料であっても、「主観的に相当と認める賃料」を支払えば(同法第32条2項)、後に裁判で認められた賃料に足りなくても、不足額について遅滞の責任を負いません。つまり、あなたはこれまでの賃料を貸し主に支払い続ければ(あるいは供託すれば)、賃料不払いで追い出されることはありません。

もっとも、その場合でも、最終的には不足額について年10パーセントの利息を支払う必要があります(同法第32条2項但し書き)。

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