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なっとく法律相談  2008年5月 8日 更新

万引き犯の逮捕について

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Q.

 当方、コンビニにて働いておりますが、深夜帯での万引きがひどく困っています。

 深夜勤務は男性一人のみなので、レジや作業の隙に万引きされています。
 防犯ビデオを後からチェックして、万引きした人間を特定するくらいしか出来ず、後日、万引き犯が来店しても、また隙を見て万引きされ…の繰り返しです。
 ビデオには、商品を鞄に入れたり、ポケットに入れて持ち出す様子がはっきり映っています。

 現行犯以外で、万引き犯を警察に突きだしてやることはできますか。

(30代:女性)

A.

 残念ながら、一般人が、万引き犯人を逮捕できるのは現行犯に限られます(憲法第33条刑事訴訟法第213条)。

 本来、犯人を逮捕する為には、事前に裁判所が逮捕の必要性等について検討し、その結果発行した逮捕状が必要となります(これを、「令状主義」と言います)。逮捕は身柄拘束を伴う強力な手段ですから、誤認逮捕を避ける必要があるからです。
 ただ、現行犯の場合には、犯罪の実行が明らかで、誤認逮捕の危険性が無いので、逮捕状無しに、一般人が逮捕することが認められています。令状主義の例外、ということになります。
 ですから、後日、万引き犯が来店したとしても、一般人であるあなたご自身に許されるのは、一切の強制的手段を用いることなく、口頭で以前の万引き被害のことについて説明し、説得し、警察に出頭させること位です。あなたが犯人の手首を掴むなど強制的に手を下して、その犯人を警察に突き出すことは、(現行犯ではない)逮捕にあたるので出来ません。

 万引きの現場が撮影された防犯ビデオは、万引きの証拠となります。ただ、何を盗まれたのかを特定できない場合には、警察に被害届を出すことは困難です。そして、防犯ビデオの撮影で、何を盗まれたのかが特定できる程明確に画像が残されていることは稀ではないかと思われます。この意味で、万引き犯は現行犯でないと逮捕されない、と言われることが多いのです。

 防犯ビデオをレジから瞬時にチェックできるシステムにするなど、万引きされた際には、万引き犯が店を出るまでに万引き犯を取り押さえる(現行犯逮捕する)体制を検討してみてはいかがでしょうか。

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