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なっとく法律相談  2008年5月22日 更新

自分に怪我を負わせた相手に対する裁判手続きの流れ

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Q.

 私は大型スーパーで勤務している私服保安の男性です。
万引き犯に呼びとめを行い、警備室に同行を願った所、逃走を企てた犯人の男性に怪我を負わされました。診断結果は、「左手背捻挫」全治3週間と言われましたが、診断書には全治3週間とは明記されませんでした。
犯人は、警察に逮捕されましたが、私個人として、怪我を負わされた被害者として犯人に慰謝料を求めたいと思います。個人で裁判手続きをしたいのですが、方法が分からないので、順序や経費等を教えて下さい。

(30代:男性)

A.

 あなたが犯人に対し、慰謝料を請求する民事裁判を起こすためには、まず、犯人の住所と氏名を知ることが必要となります。これは、あなたが被害者であることから、警察での取調べが終了すれば(基本的には逮捕から約3週間後)、警察の担当者に問い合わせをすれば教えて貰えます。

 次に、あなたに怪我などの損害が生じたことを証明しなければなりません。診断書がその証拠となります。診断書に全治3週間と明記されなかった理由が判りませんが、怪我の程度により、損害額が変わりますので、全治3週間と明記された診断書を新たに医師に書いて貰った方が良いでしょう。
 また、怪我を負った場合に相手に請求できる金銭は、(1)治療費などの実費、(2)怪我により痛い思いをしたり生活上の不便を被ったことに対する慰謝料、(3)怪我により会社を休まなければならなくなったのであればその間の休業損害、などです。実費については領収書を集めておく、休業損害についても会社に証明書を発行して貰うなど準備をしておきましょう。慰謝料は、実務では通院日数に応じて幾ら、との相場が決まっていますが、必ずその相場に従わなければならない訳ではありません。

 更に、あなたに生じた損害が犯人の行為を原因とすることを証明する必要があります。これについては、刑事事件の確定後、検察庁に刑事確定記録の閲覧・コピーの請求をすることにより証拠として用いることができます。刑事記録の閲覧は無料ですが、コピーは1枚あたり数十円の費用がかかります。

 これらの資料が整った時点で民事裁判を起こす事になりますが、その際、印紙代と郵便切手代がかかります。印紙代はあなたが犯人に請求する金額に応じて変わります。郵便切手代は、大凡5000円程度です。
 なお、現実問題として、犯人(やその家族)に資力があり被害弁償をする意思があるのであれば、より軽い刑事処分となることを期待して犯人の側から(通常は弁護士を通じて)あなたに対して刑事手続中に被害弁償なりの申し入れがあることが多いでしょう。逆に、犯人やその家族に資力が無ければ、残念ながらあなたがどの様な手続きを採ろうとも無意味となります。

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