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なっとく法律相談  2008年5月28日 更新

隣家が天災で倒壊し被害が自宅に及んだ場合、修理費は請求できる?

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Q.

 私の家の隣に、築50年以上の居宅があります。現在空き家で朽ちていて、台風が直撃すれば瓦や部材が飛散することは誰がみてもわかります。実際、平成4年の19号台風時にも飛散した部材が私の家の雨戸を突き破りガラスを割りました。

 その後、私の家は太陽光発電を備えた新築になり、隣家はまさに「朽ち果てた状態」です。太陽電池パネルでも壊れたら大変な金額になります。
 このような場合、被害が出たら修理費を請求できるのでしょうか?

(60代:女性)

A.

 あなたの家が、台風などの災害時に、隣の家から飛散した部材等で被害を受けた場合、あなたは、土地工作物責任に基づき(民法第717条)、隣の家の所有者に修理費を請求することができます。

 土地工作物責任とは、土地の工作物の設置又は保存中に工作物が安全性を欠いており、その事により他人に損害を生じさせた者はその損害を賠償しなければならないというものです。
 あなたの隣の家が築50年以上の居宅であること、現在空き家で朽ちていること、以前にも台風に際し飛散した部材があなたの家に損害を生じさせたことなどからすると、あなたの隣の家は、保存中に工作物(家)が安全性を欠いている状態にある、と言えるでしょう。

 そして、台風などの自然力と相まって隣の家の部材が飛散したとしても、一般的には、工作物(家)が安全性を欠いていることが認定される以上、その所有者は責任を負うことになります。

 過去の例としては、暴風雨の中を通行中、石垣が崩壊し、圧死した事例で、その石垣は、劣悪な石材を石灰モルタルで膠着したものであり、長年にわたって風雨に曝され石材が摩滅し、モルタルは風化して暴風雨にあえば崩壊すべき状態であったときは保存上の安全性を欠いている、として、土地工作物責任を認めた判例があります(東京控訴院判決大正2年5月13日)。

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