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なっとく法律相談  2008年6月 9日 更新

無償で借りていた土地に植えた桜を撤去すると言われています

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Q.

 約20年前にAさんと口約束で、Aさんの土地に4本桜の木を植えました。  当時、Aさんは将来この土地をどのように使うかはわからないと言っていました。
 その後、毎年すばらしい桜の花を咲かして、通行人の目を楽しませています。
 そして今年、Aさんが桜の植わっている土地を駐場にしたいと言ってこられました。  もちろん町内の皆が反対しています。
 Aさんは駐場にできないなら毎月桜の木一本につき一万円、合計四万円を払ってほしいと言っています
 やはりAさんの土地なので仕方ないことなのでしょうか?

 

(30代:男性)

A.

 あなたが現在、Aさんの土地に桜の木を植え、Aさんの土地を利用している権限は、使用貸借契約民法第593条)によるものであると考えられます。

 使用貸借というのは、一定期間、無償で相手方の財産を使用させて貰う事です。
 無償で相手方の財産を使用する訳ですから、基本的には相手方の厚意に依存する契約となります。
 つまり、使用させて貰う期間や使用させて貰う目的を特に決めていなかった場合には、貸主は借主に対して、いつでも「返して下さい。」と請求することができます(同法第597条第3項)。使用させて貰う目的を決めていた場合でも、客観的に使用する目的を達成することができる期間が経過すれば、実際にはまだ使用していたとしても、やはり貸主は、「返して下さい。」と請求することができます(同法同条第2項)。

 あなたが、約20年前に、Aさんとどの様な内容の口約束を交わしたのかがご相談内容からは明らかではありませんが、仮に、「桜の木を植えさせて貰えますか。」「ええ、今のところ使う予定はありませんので、結構ですよ。」という会話があったとします。
 この場合、使用させて貰う期間は決めず、使用目的だけを決めた使用貸借契約が成立したことになります。
 そして、それから約20年間が経過し、毎年すばらしい桜の花を咲かせるようになった事により、「桜の木を植えたい=花を咲かせたい。」との使用目的が、客観的には達成できたと考えられます。
 ですから、Aさんによる、「返して下さい。」との請求は理由がありますので、あなたはAさんに土地を返す必要があります。

 もし、あなたがAさんに土地を返したくないのであれば、Aさんの申し出通り、相応の地代・賃料をAさんに支払う事により、新たに地上権の設定を受けるか(同法第265条)、賃貸借契約同法第601条)を締結する事になります

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