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なっとく法律相談  2008年6月11日 更新

相続放棄と遺族の保護

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Q.

 私の主人は先月亡くなり、教職員(地方公務員)でしたので遺族年金の手続き等、色々な手続きを済ませました。
 数週間から1ヶ月後に、主人のお給料、死亡退職金(教職庁)、退職給付金等(教職員互助会)が、私の口座に振り込まれておりました。
 それと並行して、主人の債務等を調べたところ、高額でしたので相続放棄の手続きをしようと考え、一度弁護士に相談したところ、死亡退職金も退職給付金も相続財産となるので、返納した方が良いと言われました。
遺族としての生活はどうすればいいのでしょうか?法律では守られていないのでしょうか?相続放棄の手続きもまだできない状態です。

(30代:女性)

A.

 ご存じかとは思いますが、相続には、(1)プラスの財産もマイナスの財産も全て相続する単純承認、(2)プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続する限定承認、(3)プラスの財産もマイナスの財産も全て放棄する相続放棄の3種類の方法があります(民法第915条)。

 相続がプラスの財産のみを相続し、マイナスの財産を放棄することは、相続人の遺族としての生活の保護になる反面、債権者の利益を著しく害することになりますので、認められていません。
 ですから、あなたとしては、退職金や退職給付金等のご主人のプラスの財産と、債務等のご主人のマイナスの財産とを天秤に掛け、(1)単純承認、(2)限定承認、(3)相続放棄の何れかを決断しなければならず、退職金や退職給付金を受け取りながら相続放棄をする、という事はできません(正確に言うと、その様な相続放棄は、相続放棄としての効力が生じません)。

 この(1)単純承認、(2)限定承認、(3)相続放棄の手続きは、相続開始後3ヶ月以内に選択する必要があります(同条)。また、(2)限定承認は、相続人全員でしなければなりません(同法第923条)。

ただ、遺族としての生活が全く保護されていない訳ではありません。相続制度とは別個の制度ですが、遺族年金により、遺族としての生活は守られています。
遺族年金は、残された家族への生活保障制度ですので相続財産ではなく、受給資格さえ充たしていれば、相続放棄をしたとしても、あなたは問題なく受給することができます。

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