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なっとく法律相談  2008年6月23日 更新

収入が少なくても固定資産税滞納により給料を差し押さえられる?

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Q.

 固定資産税を滞納していたところ、「給料の差し押さえをする」と言われました。
お恥ずかしい話ですが、手取りで14万にもなりません。こんな安い給料でも、対象になるのでしょうか?

(50代:男性)

A.

 固定資産税は、保有する固定資産について課税される地方税です。固定資産については登記等によりその所有を把握するため、地方公共団体が徴収にあたることになっています。
 差し押さえは個人の財産権に対する侵害になるため、行政庁は、法律が定める要件・手続等に従ってすることが義務づけられます。具体的には、「国税徴収法」に則って徴収することになります。

 国税徴収法は、「国税の滞納処分その他の徴収に関する手続の執行について必要な事項を定め、私法秩序との調整を図りつつ、国民の納税義務の適正な実現を通じて国税収入を確保することを目的」として定められた法律です。
 同法によれば、「滞納者が督促を受け、その督促に係る国税をその督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納しないとき」は、「徴収職員は、滞納者の国税につきその財産を差し押えなければならない」と定められています(47条)。
 税金は、国民・住民に等しく課されるものであるため、公平に徴収することが何よりも重視されます。自分は納めたのに、お隣は滞納しても放置されている、というのでは、納税者の理解協力は得られません。そこで、一定の要件が満たされたときは、行政庁は義務として、差し押さえによって現実に徴収「しなければならない」とされているのです。
 これを可能とする力が、行政庁の「自力執行力」といわれるものです。
 私人が他人の財産にかかっていこうとすれば、債権の有無、効力について裁判所の判断を受け、債務名義を得るという手続を経なければなりません。しかし、多量の事務を処理する行政庁がそんな手続を踏んでいては、行政は停滞してしまいます。そのため、行政庁には私人にはない力が認められているのです。

 差し押さえの後も滞納状態が続くときは、不動産等は公売にかけられ、換価して滞納した税金に充当されます。給料、年金等は、滞納額に達するまで、差し押さえが続けられます。
 給料等を全額差し押さえると滞納者の生活が成り立たなくなるため、同法律に差し押さえ禁止額が定められています。しかし、低額だからといって、差し押さえそのものがなされないわけではありません。差し押さえ可能額については、76条に詳細な規定があります。
 もっとも、災害を受けた場合、生活扶助を受けている場合、失業等により所得が著しく減少した場合などには、減免がなされる場合があります。
 また、いきなり差し押さえるのではなく、単なる不注意で滞納した場合などを考慮して、催告書を送付したり、訪問したりして、納税を促す方法が採られているようです。
 放置しておかないで、分割払いで納付することができないか、早急に担当行政機関と話し合ってみることをお勧めします。

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