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なっとく法律相談  2008年10月 2日 更新

自分が放棄した父の財産を相続した母。その母から財産の相続はできる?

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Q.

私は過去に父の財産を相続放棄しました。
それを相続した母が亡くなった場合、その財産を相続することは出来ますか

(40代:男性)

A.

 何が相続の対象となるかについて、民法896条は「相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。」と規定しています

 ですから、相続の対象は、「被相続人」であるあなたのお母さんに属した「一切の権利義務」です。物権(土地・建物の所有権など)のほか、債権(預金など)、債務(借金など)など財産法上の法的地位といえるものすべてが相続の対象です。
 ただし、お母さんの「一身に専属したもの」は相続の対象から外れます。「一身に専属したもの」とは、お母さん個人だけが有する財産上の地位で、扶養の請求権や、生活保護受給権、芸術作品を作る債務や、雇用契約上の労務提供債務(民法625条2項)などです。

 今回のケースでも、あなたが過去に相続放棄した父の財産は、相続開始時に「被相続人」であるお母さんの下にあるのですから、お母さんに属した「一切の権利義務」として、相続の対象となります。過去に父の財産を相続放棄したからといって、その財産を母から相続できないわけではありません。
 したがって、あなたが「相続欠格」(891条)、「廃除」(892条)により、意思に反して相続資格を失わない限り、「相続人」(887条1項)として、過去に放棄した父の財産も、お母さんの「一切の権利義務」として相続できることとなります。

 

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