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なっとく法律相談  2008年11月 4日 更新

通行権とは?

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Q.

 私の土地と奥の土地は、昔は1つの土地だったようで、奥の土地に住んでいる人は、私の土地を通らないと道に出られません。奥の人が通行権があると主張しているため、私は自分の敷地に車を駐車する事も出来ず、他に駐車場を借りて車を止めています。
  自分の土地で固定資産税も払っているのに、自由に土地が使えないというのは納得がいきません。奥の人が言うように、通行権というものがあるのでしょうか?
  登記簿はありますが、どう見たらいいのか分かりませんし、当事者だった両親も亡くなっており、どう対処したらよいかわかりません。

(年齢不詳:性別不明)

A.

 ご相談の奥の土地のように、他人の土地に囲まれて直接公道に通じていない土地のことを「袋地」といいます。
  「袋地」の土地を所有している方は、公の道路に出て日常生活を送るために、他の土地を通行する権利があります。
  このことは、民法210条において規定されています(「他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる」)。
  そして、昔は1つの土地だったものを分割して、または譲渡して、袋地が発生したような場合には、袋地の所有者の方は、公の道路に至るため、他の分割者の所有地のみを通行することができ、また償金を支払う必要もないのです(民法213条1項・2項)。

 不公平なようにも思えますが、分割・譲渡の当事者は、袋地の発生を当然に予期できるため、分割・譲渡の価格などを定めるときに、通行料などの問題も実質的には処理しているはずであると考えられ、このように規定されています。
  ですから、ご相談の場合、「昔は1つの土地だった」とすると、あなたは奥の土地の方に、自分の所有地を通行させる必要があると考えられます。
  仮に、「昔は1つの土地だった」という事情がない場合であっても、袋地の所有者の方は、必要最小限の方法で他の土地を通行することができますが、この場合には償金を支払う必要があります(民法211条212条)。

 最後に、不動産の登記簿の見方について簡単にご説明いたします。
不動産登記簿は、「表題部」、「甲区」、「乙区」の3部構成になっていますが、今回着目するのは「表題部」です。
  表題部には、「土地の表示」「主たる建物の表示」など、その不動産の場所や大きさなどが記入されています。
  あなたの土地の登記簿には、土地表題部の「原因及びその日付」という欄に、「○○番○○から分筆」と記載されていないでしょうか?
  この欄には、その土地が現在の姿になった理由が記入されており、「分筆」とある場合には、○○番○○の土地から一部分を分割して○○番△△という土地ができたことを表しています。日付はその内容が登記された日を表しています。
  このような記載があった場合、あなたの土地と奥の土地は、かつては1つの土地だったけれども、分割して現在のような状態になったと考えられます。
そうであれば、先にご説明したように、あなたは奥の土地の方に、無償で自分の土地を通行させる必要があると考えられます。

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